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ぼくのヒーロー


愛犬15さい、ミニチュアダックスとの出会いはペットショップ。子犬が並んでいるなかで、6ヶ月すぎのてもまだ買い手のつかない小さい犬だった。たまたま訪れたその店でふとジーーーーッとこちらを見ていた犬。身動きひとつもしないで店内どこにいても視線を感じていた。

連れて帰ったあとすぐに動物病院に連れて行くと風邪をひいてお腹を壊していて、えさも満足に与えられていなかったことがわかる。小さいままじゃないと売れないからなんだろう。よく耐えたね。このご時世、生体展示や子犬の販売の禁止の声が大きくなるのも当然だと思う。小さいケージで展示されたせいで筋肉も付かず、来た当初は無反応で私の膝の上でグニャリと寝てばかりいたのだから。

そんな状況ではあったものの、それ以降は思った以上にタフで10年近く病気知らずでいてくれた。愛犬とはこんなありふれた出会いだった。


今日は日曜日で昼からなんとなくお酒を飲みだし、調子よくの夕方まで何本も缶チューハイを空にしてご機嫌な私であった。 

愛犬にふやかした夜ご飯を与えた後すぐに横になった。ダンナが夕飯作りに行くと同時だったと思う。急激に気持ち悪くなっていた。

犬はいつもなら近くで見てないとご飯を食べはじめない甘えん坊なくせに自分でご飯をちゃっちゃと食べて、排泄もせず私の手の届く近くにごろんと背中をむけて横になっていた。

ハァハァハァハァ…

自分の息づかいだけ聞こえて、コレだめな感じだなと思いつつ、キッチンにいたダンナの名前を何回か呼んだけれど声も届かない。

昔会社の同僚の急性のアルコール中毒まぎわで救急車につきそって乗ったなぁ、一緒に飲んでた人が止めないとダメだろう!とその道中すごく怒られたのを思い出した。

ご飯ができてこっちにきたダンナに「ごめん、ご飯が食べれる状態じゃないし、水を持ってきて」って頼んで、やっと水を飲める状況に。

ハァハァハァハァ

ダンナは横になってる私の口元に水の入った500mlのペットボトルをグイグイっと押しつけてきた。

「いや、こんな体勢で飲めねぇよ」と心の中で思いつつグイグイされてると、

「ワン!!!!」

とんでもなく大きな声。
愛犬が吠えた。
それは本当に響いて大きかった。

一瞬にして酔いが醒め、
起き上がり、
口元に押し付けられていたペットボトルを自分で持って、
水をがぶ飲みした。
そして大丈夫だよと愛犬をなでた。

私を正気に戻したかったのか、水をグイグイやってるダンナにやめろと言ったのかはわからないけれど。

ペットショップから助け出した私は彼にとってのヒーローなのだろうけど、私にとっても15年間傍にいてくれたヒーローなんだよね。

昨日アマゾンでちょっぴりお高い犬用の介護用クッションを買ったんだ。まだ介護として使うには早いけど、枕とかにして使ってくれたらいいなって。

ハイシニアになった最近は寝てばっかりだけど、できるだけ健やかに過ごせるように努力するから一緒にいようね。

#愛犬  
#ミニチュアダックス
#飲み過ぎ

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