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日本神話タロットとウエイト版(ライダー版)1魔術師

魔術師のカードです。英語表記はThe Magician The Magus The Jugglerと複数の名称で呼ばれます。日本語表記でも魔術師、奇術師、手品師などと言われます。ウエイト版では、4つのスート カップ、ペンタクル、ソード、ワンドが机の上に並べられています。頭の上にはレムニスケートが記されています。

日本神話版の魔術師を見てみます。アメノウズメの踊りを描いています。
頭上にレムニスケートの描かれた鏡(カップに相当)を掲げて、背後には棒と剣もみられます。アメノウズメの首には勾玉(ペンタクルに相当)がかけられています。

日本神話0愚者の続きから始めます。
アマテラスは会いに来た弟のスサノオと勝負へ発展します。
誓約という占いの一種で、どちらが正しいのか判断するというものです。
スサノオは剣をアマテラスへ渡し、アマテラスは髪飾り(勾玉)をスサノオに渡しました。

アマテラスはスサノオの剣から3人の女の子を、スサノオはアマテラスの髪飾りから5人の男の子が生まれました。
古事記では判断の基準を決めてはいませんでしたから、アマテラスは私の持ち物から5人生まれたのだから私の勝ちといい、スサノオは私は心優しい3人の女の子をもうけたのだから私の勝ちだと言ってどちらも譲りませんでした。

スサノオはアマテラスにせっかく会いに行ったのに、 信用されず、誓約では意地悪をされた気持ちでした。そのためアマテラスの作った田んぼを荒らしたり稲穂を馬で踏みつぶしたり、さらには脱糞までしました。
アマテラスは大したことがない、問題ないと弟をかばいました。

しかしアマテラスが機織りを頼んでいた女性たちのことを知ると、スサノオは機織り場の天井に穴をあけて皮をはいだ馬を投げ込みました。
機織りをしていた女性たちは驚き、その中の一人はあわててしまい怪我をして亡くなりました。アマテラスはすっかりまいってしまって岩屋戸の中に隠れてしましました。

この話は棒の3、スサノオの物語で詳しく描かれています。

アマテラスが隠れてしまったため高天原(天上界)も葦原中国(地上界)も暗闇になってしまいました。暗闇になると悪神や悪霊たちが騒ぎだし、多くの禍が起こりました。このままではいけないと神々は思いましたが考えはまとまらず、オモイカネが一つの計画を立てました。

鏡や勾玉、鶏(鳴き声が悪霊を払うとされる)を用意し、念を入れて占いをしました。太占という動物の骨を焼いて吉凶を占う方法です。
占いの結果も良かったため、力自慢のタヂカラオが控え、アメノコヤネが祝詞を述べました。

そしてアメノウズメの登場です。踊ったり盛り上がり、お祭り騒ぎとなります。アメノウズメの服ははだけていき、よりいっそう盛り上がりました。

この続きが棒の4となります。
リンクしながら物語が進んでいるのがわかります。

気になることは神様もずいぶん俗世的な考え方なところですね。万能ではない部分がとても象徴的です。しかし、解決の方法を理解し、実行に移しています。

魔術師もそうです。万能ではないのです。質量保存の法則やエネルギー保存の法則は破ることができません。堅実な努力や気持ちの面のエネルギーなどによって前に進む方法を理解している、知っている状況と言えます。

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