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年の瀬のうれしい知らせ

年内最後の出勤を終え、くたくたになって帰宅したところに、とんでもないサプライズが飛び込んできた。

私の旅する日本語2019』投稿キャンペーンで、わたしが書いたエッセイが『企業賞』に選ばれたという知らせだった。

え?

え!?

メールを何度も読み返す。
口からは『ヤバい』という言葉しか出てこない。

『旅する日本語』といえば、今年の夏にnoteで投稿コンテスト開催の告知を見て、はじめてその存在を知った。旅と日本語をテーマに2016年から開催されていて、今年も11の日本語をテーマとした作品を募集するとのこと。放送作家・脚本家の小山薫堂さんとイラストレーターの小池アミイゴさんによる作品が羽田空港の出発ロビーに展示され、コンテストの受賞作品も羽田空港内に展示されるそう。

わたしはnoteのコンテストに応募することはほとんどない。けれどこの『旅する日本語』は、書いてみたいと思った。旅と日本語というテーマ、聞き慣れない美しい言葉たち、そして400字までというところにも心惹かれた。

フィクションが書けないわたしは、自分の経験を思い起こして、いくつかの作品を書いた。キーワードの日本語と向き合っていると、自分がそのとき感じた本当の気持ちが、不思議と蘇ってくるような気がした。言葉でつづることで、なんだか報われたような気持ちになった。

キャンペーンの趣旨や過去の受賞作品を公式ホームページで読んで、自分なりに工夫してみた。いろんな人が思い思いの作品を投稿しているのを読むのもまた、楽しみだった。

受賞の知らせを受けて、あのたくさんの作品の中から企業賞に選ばれたということがとにかく信じられなかった。そして自分の作品が羽田空港に展示されるなんてことが人生であるのかと動揺しまくった。もちろんいまも動揺している。うそぴょーん!なんてことがあるかもしれないと、疑ってしまう。

でも、落ち着いて考えてみると、いちばんうれしいのは

少なくとも誰かひとりの心に届いた、ということだ。

今年は仕事の環境が変化して、心がついていけず、苦しい一年だった。
残業して寝てまた残業する日々で、noteを書く余裕もほとんどなかった。
自分の不甲斐なさに打ちひしがれて、ひとり辛く悲しい思いをたくさんした。

そんななかで、自分と向き合ってつづった言葉が、わたしの知らないうちに誰かの心に届いて、それがたまたま目に見える形でわたしに知らされたのだ。

自分のつくったものが、誰かひとりの心に届いた。

それがただ、うれしい。

選んでくださった方、読んでくださった方、心からお礼申し上げます。


新しい年には、羽田空港へ旅をしよう。




大塚製薬賞「六月柿」


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