プロメテウスのテレプログラム

第一話 とある砂漠の町「トアル」 

町人A「あっち~。なんでこんなときに冷房壊れてんだ~、ったく。」
町人B「なのになんで、あそこのじいさんは汗ひとつかいてないんだ?」

(店の外のテーブルに座る「じいさん」を店内からのぞき見る町人B、暑がって服をパタパタする町人A)

スマートな店主「ああ、あの方は。数年おきに町に来られては町民の困りごとを解決してくださる、とても立派な方ですよ。」
町人A「ほぉ~、それはすごいね。じゃあこの暑さもなんとかしてもらいたいもんだね。」
町人B「いやいや無理だろう。せめてあの冷房を直すのが関の山さ。」
スマート店主「んー、どうですかね。なにせあの方は…。」

(「じいさん」のテーブルにごろつき三人が近づいてくる)

ごろつきA「おい、じいさん!持ってるもん全部よこしな!さもないとこのレーザーガンで脳天ぶち抜くぞ!」
ごろつきB「やめてやれよ(笑)。じいさんは耳が悪いんだ。ちゃんと耳の穴に撃ち込んでやらないと。」
ごろつきC「おいじいさん!聞こえてんのか?」
じいさん「はぁ、すいませんなぁ。どうも耳が悪くて。そちらの方が(ごろつきAを手のひらで示す)銃を無闇に人に向けてはいけないことも知らない、脳天ぶち抜かれた方だというのは分かったんですがなぁ~。」

(ごろつきA怒り心頭)

ごろつきA「てんめぇ~、調子のりやがって。ほんとにぶち抜いてやるわ!!」

(「じいさん」の頭めがけてレーザーガンを撃つごろつきA。町人A、Bのどよめき)

(レーザーが「じいさん」の額の寸前で一瞬止まって跳ね返る。ごろつきAの持つ銃を直撃。飛んでいくレーザーガン。ポカーンとするごろつきA)

じいさん「いやぁ~、目もかすんできましたな。はて、わしの頭はぶち抜けましたかな?」

(ごろつきA、目を点にして首を振る)

ごろつきB「こりゃただのじいさんじゃあないな。おい!じいさん。次は俺だ!(剣の柄を取り出し、ビーム状の刀身を出して構えるごろつきB)
どっかの宇宙で出てきそうな代物(しろもん)だが、こいつは裏の世界では有名でね。
鉄でも何でもぶった切っちまうのさ。」

(「じいさん」ににじり寄るごろつきB)

ごろつきB「こいつで勝負だぁ!」

(「じいさん」をビーム状の剣がすり抜ける。ビームなので手応えがなく、切れたと思い込むごろつきB)

(しかし目を上げるとピンピンしており、ごろつきBをまっすぐ見つめている「じいさん」)

じいさん「ま、そういうことじゃ。」

(声を上げながら何回も斬るごろつきB。しだいに疲れ果てる)

ごろつきC「ビームは効かないらしいな。そうなりゃコレだ。」

(金属製のナイフをとり出すごろつきC)

(突進するごろつきC。攻撃をするするとよける「じいさん」。
途中で腹に一発入れて、ごろつきCがふっ飛ばされる)

じいさん「体術もそこそこなのでな。」

(やられていたごろつきA、Bが状況を察して撤退)

ごろつきA「今日はこの辺にしといたるわ!」
ごろつきB「覚えとけよ!」

(ごろつきA、B、C撤退)

(町人A、Bポカーン。店主ニッコリ)

じいさん「ふ~、人騒がせな奴らじゃ。」

(店主がポカーンとしてる町人A、Bに説明)

店主「言いそびれてましたが、あのお方は「熱」を操る力を持っているのです。あそこの壁に描いてあります、「(グループの名前)」の一人、ソル・ティアード様と記憶しております。」

(ソル・ティアードの名前とあだ名の紹介。ソル・ティアードのソロ)

町人A「まじか!なんつーやべぇじいさんだよ...。」
町人B「熱を操るってことはあれか、この暑さも力を使えば、気温を下げたりできるってことか?」
店主「そうですね、気が向けばそのようなこともできるでしょうね。」
町人A・B「(じいさんを見ながら)はぇ~。」


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