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旅にっき(美保神社~境港~岡山)

三日目。

朝起きて窓の外をみると、
晴れているとは言わないまでも、雨は降っていません。
スマホでチェックすると、昨夜は80%だった降水確率が40%になっていました。

寝る前に
「明日、雨がやんでいたら美保神社にお参りします!どうか雨をやませてください。」
とお願いしたことを思い出し、慌てて美保神社に行く方法をGoogle先生に聞いてみました。電車では行けない場所のようで、ローカルバスを2回も乗り継がなければいけないようでした。
「め、めんどくさい…」
しかし、約束した以上、行かないという選択肢はありません。

ホテルの前からバスに乗って島根県立大学に。そこで別のバスに乗り換えて、美保関バスターミナルまで。
出張でけっこういろんなところに行きますが、ローカルバスの旅って、いつもちょっと不安になります。電車も不安なんですけど、バスの方がもっと不安。ひとり旅って、そういう自分の不安感とじっくり向き合う時間のような気がします。不安感は、ふだんの生活の中でも、まるで通奏低音のように流れているのですが、目の前のことに取り組んだり、スマホをいじっていることで、それをスルーすることができるんですよね。
でも、ひとり旅ではそうはいきません。見慣れない景色や聞きなれない言葉に囲まれていると、不安感がまるでオーケストラのように押し寄せてきます。

美保関バスターミナルでバスを降りると、小さなスクールバスが数台停まっているだけで、普通のバスがありませんでした。自分が乗るバスを探してきょろきょろしていると、そこにいたおじさんに「どこに行くの?」と聞かれました。
美保神社に行きたいことを伝えると、目の前の小さなスクールバスに乗るようにとのこと。旅館の送迎に使うような小さなバスだったのですが、そのバスがスクールバスとその地域のコミュニティバスを兼ねているようでした。

不安感でいっぱいのときって、こんなふうに声をかけてもらえることがすごくありがたく感じます。あと、こんな小さいバスの時刻を把握して、わたしをここに導いてくれたGoogle先生のすばらしさ!!
慣れた場所でいつも通りのことをしていると、あまりこういう体験ってしないし、体験してもそれを当たり前のこととして素通りしてしまいます。
でも、ひとり旅ではこういう普通の親切や、テクノロジーにものすごく感激してしまうんですよね。わたしはもしかしたら、この瞬間が好きだから、ひとり旅をしてしまうのかもしれません。

その小さなバスでさらに30分ぐらい走ると、日本海を望むこじんまりした漁港のそばに美保神社があります。
自然に囲まれた古式ゆかしい神社でした。

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美保神社に祀られているのは、三穂津姫命(みほつひめのみこと)と事代主神(ことしろぬしのかみ)。三穂津姫命は出雲大社の祭神・大国主大神の奥さんで、五穀豊穣の神さま。美保の地名はこの方の名前にゆかりがあると伝えられています。事代主神は大国主大神の子で、右手に釣竿を、左手に鯛を手にする商売繁盛・福徳円満の神、別名「えびす様」です。

境内をぶらぶらしていると、かたつむりを発見。
かたつむりって、久しぶりに見ました。

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お参りを終えて、青石畳通りを散策。
マンホールが鯛。

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ここからは、鳥取に入って大阪を目指します。
バスを2台乗り継いで、境港に向かいます。
境港駅は「さかなと鬼太郎のまち」なのだそうです。
駅に隣接した回転寿司屋さんのお魚が美味しくてびっくりしました。
そして安い!このカニのお寿司が一皿262円でした。

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境港から米子を目指します。電車も鬼太郎です。
ちなみに車内アナウンスも鬼太郎がやってくれます。

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米子からは特急で岡山を目指します。
実は米子で1時間ぐらい待ち時間があって、そのあいだ、改札のそとにある待合室で本を読んでいたのですが、本に夢中になり過ぎて、荷物を待合室に置き忘れたまま、特急に乗り込んでしまいました。
席について、「あれ?なんか荷物少ないな~?」と思って荷物の数を確認すると、いちばん大きくて重いリュックサックを忘れてきたことに気付きました。
ギャーーーー!!!

慌ててリュックサック以外の荷物をそこに置いたまま、特急を飛び出して、リュックサックを取りに待合室へ!
これで、特急が発車してしまっていたら、わたしはお財布も携帯も持たず、途方に暮れていたところですが、焦ったわたしが特急から飛び出してくるのをみた駅員さんが、発車を止めてくれていたおかげで、無事にリュックサックと一緒に特急に乗り込むことができました。

岡山から新幹線に乗ると、虹が!

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というわけで、何事もなく(?)帰阪できました。
道中お世話になったみなさま、読んでくださったみなさま、本当にありがとうございました!

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