見出し画像

食べ物と健康-4

 一次機能の続きで、今回は脂質についてです!

脂質

 脂質とは生体を構成する代表的な物質であり、
エネルギー源として使われます。
また、細胞膜などの構成成分や界面活性剤としての
消化補助作用などの働きもあります。
分子中に長い鎖状または環状の炭化水素構造を
もっているため、水には溶けず、
有機溶媒には溶けます。

  • 単純脂質:アルコールやコレステロールに
    脂肪酸がエステル結合
    (-CO・O-かーO・CO-)したもの。
    例)アシルグリセロール、ロウ(ワックス)

  • 複合脂質:単純脂質の一部がリン酸、
    アミノ酸、糖などの極性基で
    置換されたもの。
    例)リン脂質、糖脂質

  • 誘導脂質:単純脂質や複合脂質の加水分解で
    生成する化合物の中で脂質性で有機溶媒に
    溶けるのもの。
    例)ステロール、脂溶性ビタミン


 脂質には上記のような分類の仕方がありますが、
炭素鎖中に二重結合(C=C)をもつかどうかで
分けることもできます。

  • 飽和脂肪酸:二重結合をもたないもの。
    例)パルミチン酸、ステアリン酸(動物油脂)

  • 不飽和脂肪酸:二重結合をもつもの。
    例)オレイン酸(n-9系/一価不飽和脂肪酸;
      二重結合が1個/オリーブ油)、
    リノール酸(n-6系/多価不飽和脂肪酸/
      植物油全般)やアラキドン酸(n-6系/
      多価不飽和脂肪酸/魚油、肝油)、
    α-リノレン酸(n-3系/多価不飽和脂肪酸/
      アマニ油、えごま油)

*なんでn-3系っていうの?
 →カルボキシ基ではない炭素側から数えて、
  最初に二重結合があった場所が3番目なので
  n-3系と呼んでいます。

  • 飽和脂肪酸を多く含む動物性脂肪
    (例:ラード)は常温で固体で、
    多価不飽和脂肪酸を多く含む植物油や
    魚油は常温で液体。

  • 不飽和脂肪酸のように二重結合が多いほど、
    酸化されやすい

  • 自然界に存在する不飽和脂肪酸はほとんどが
    シス型(2つのカルボキシ基が同じ側にくる
    状態)である。
    マーガリンのような一部加工した過程で
    生じたものはトランス脂肪酸
    (トランス型:2つのカルボキシ基が対角に)
    といい、シス型より融点が高い
    (=溶けにくい)。


 今回はちょっと化学テイストが強くて、
逃げたくなった方が多いかと思いますが、
覚えられるだけ覚えちゃいましょ!!

 次の食べ物と健康はビタミンについて
まとめていきますのでよろしくお願いします✨

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?