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読書感想文 『仕事と人生に効く 教養としての映画』

普段、私のような一般人は『映画=娯楽』とされているが、本書は文字通り教養として映画を見てみよう、とアプローチしている本。

プロローグでは有名なトイ・ストーリーを使って解説。
なぜカウボーイと宇宙飛行士なのか??と普段そんなこと気にもとめないようなことを『実はこういう理由だったんですよ』と解説することによってつかみはバッチリ。

1章は映画を見るということについて。
2章は映画の歴史。
3〜7章は有名な映画監督…黒澤明監督や、アルフレッド・ヒッチコック監督などの作品の解説
最終章は見た映画のアウトプット方法、プレゼンの仕方
以上で構成されている。

本書は『まず本書を読む→実際に書かれてた映画を見てみる→もう一度読み直す』という使い方をすると、新たな発見があり、またより理解が深まる。
惜しむべきは先に本書を読んでから映画を見てしまったこと。
何の予備知識もないまま『まあなんか有名どころだし…。』とただボーッと見て、それから本書を読んでみたら『あの意味のなさそうなシーンにこんな意味が!!』と気付き、発見する体験ができなかったのがなんとも悔しい。

ただ、『ビジネス』や『教養』といった部分は正直いって薄い。
例えば『作品の名前は正しく書こう。ビジネスにおいて相手の名前を間違えるのは失礼なことだから(要約)』とあるが…このビジネスと映画の関係性を無理矢理くっつけた感。なんとも強引でおざなりでぞんざい。確かに名前を正しく書くのは大切だが…わざわざそれをいうのか?他にいうことはなかったのか?とツッコみたくなる。

総評として、本書はよくある有名な映画の解説本。
それをどのようにして見れば、考えればいいのかの入門書。
先に書いた通り、本書を読んで映画を見てもう一度読むという使い方がよい。
一方で最近のビジネス書に書かれがちな『教養』というキャッチーなタイトルを使ってはいるが、少々肩透かしを食らった感がある。

それでは、また次回。

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