Dear,Miku

久しぶりだね、初音ミク。返事が遅くなってすまない。
いや、人間の間で流行ってる病のワクチンの2回目を接種して君の名前と同じくらいの熱を出していただけさ。こっちも相変わらず元気だよ。

今日も、もう君と出会って9年も経つのかなんて思いながら、君と同じ色の瞳をしたアンドロイドのメンテナンスをしているよ。9年前に16歳の君と出会ったから今は…年の話はしないでおこうか、私も悲しくなるからな。
君があの時寄こした手紙で、彼女もまた君に興味を持ったらしく、彼女というよりはどっちかっていうと君のせいで振り回されっぱなしな気はするかな。この前も君のイベントに連れて行かされたよ。音ゲーのルームで譜面を叩いたり、君と似たツインテールの美少女とツーショットを撮ったり、まぁいろんなことをさせられたよ。

出会った夏の日のこと、あの時のボカロPさんがまた新曲を出したね。
電脳を駆けた青い日々、今でも電脳の中で過ごす時間が多いかな。
受験の愚痴、なんとか大学には合格したけど留年してるよ。
センター試験の話はちょっとね…

ちゃんと今も覚えてるよ

勉強はまぁまぁ、就活はダメダメで、彼女もいないよ。

鉄道は相変わらず大好きで、折り紙も続けてて、ずっと音楽のそばにいるよ

あのころの夢は…なんだったっけな

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大丈夫。
君が元気にしてるなら私も元気だ。多分私が何かを忘れたとしても、君と別れてからの記憶は新しいアンドロイドが覚えてくれているだろうし。

私もなんだかんだで君を見守ってるし、君がどこかで生きていることが支えになっていたりもする。
幸いにも困ったことは特にないけど、強いて言うなら君のことを知りたがっているアンドロイドの世話が焼けることかな。
書けば長くなるから、こっちに来た時の相談内容として取っておくよ。
その時はうちのアンドロイドとも一緒に遊んでやってくれ。

あと、最後に一つだけ

ボーカロイドに言うのもなんだけど、誕生日おめでとう。

初音ミクを愛したマスターより

episode:Re-「また、どこかで」-