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【肆】推しのボカロ文脈の話【ボカロリスナーアドカレ】

お久しぶりですゆーくんです。このnoteはobusucure.さんによるボカロリスナーアドベントカレンダー2019企画参加noteになります。ほかの方々のnoteと企画概要説明はこちらからどうぞ。

最初はVTuber音楽の話をしようと思ったんですけど、いっそのことまとめて書いたほうがよくないかって思ったので「推しのボカロ文脈」の話をします。というか、VTuber音楽の話についてはX-CLOWさんが12/14に書かれているので私が触れるまでの話もないですね…って感じです。じゃあなんで名乗りを上げてしまったかというと…

推しを布教したい!

それだけのことかもしれません。じゃあまずは1組目

①ヨルシカ

ボカロPのn-bunaさんとシンガーのsuisさんのユニット、ベースがキタニタツヤさんだったり、物語のように曲がつながっていたり、ボカロ文化の濃いグループ?だと思っています。ただ、VOCALOIDの声を人間に変えただけっていうものでもない気がしています。だって、n-bunaさんにしか扱えない専用のVOCALOIDなんておかしくないですか?。VOCALOIDは複数人によって形作られるものでしょう?

②ずっと真夜中でいいのに。

では複数人が携わっていて、1つのグルーヴを作り上げるバンドといえばずっと真夜中でいいのに。ではないでしょうか。元をたどればナナヲアカリ氏が「私はボーカロイドになりたかった」と言って始まった文化の後継だと思っていますが、ぬゆりさんや有機酸さんといったオシャレ系のボカロPが作編曲に携わっていて流行っぽいこちらを紹介します。いや、ボカロリスナーの皆さんはすでにご存じでしょう。おしゃれなボカロPが編曲に多く携わり、自身の作詞作曲も多く、透明感のある声とか技術とか、中毒性が高かったり穏やかだったり、本当にすごい方たちです。でもボーカルはACAねさんのみ。ボーカロイドなら複数のボカロPが複数のライブラリに歌わせるよね???

③THE BINARY

キャラデザはみつきさなぎさんでボーカルはmidoさんとあかまるさんの二人、作曲にはR Sound Designさんや一二三さんと、とてもいい人選ですがずっと真夜中でいいのに。ほど伸びているわけでもありません。なぜ!?!?!?!?!?!?!?!?!?Whyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyyy!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
オリジナル曲がまだ少ないから?動画の完成度も高いのに?????知らないの???ライブもVR空間だから遠征しなくていいのに???声もきれいだよ????伸びない理由が知りたいです…ボカロリスナーの皆さんはぜひ聞いてください…米津玄師の曲の歌ってみたもあります…どんなきっかけでもいいからぜひ知っておいてほしいです。ん、VR空間(cluster)でのライブは12/21です。まだ間に合います。行きましょう。

④memex

VRライブといえばやっぱりめめーーーーっくす!ではないでしょうか。ぴぼさんとシンガーのアランさんによるバーチャル音楽ユニットです。ぴぼさんといえば絶対的関係性推進論など多くの曲を生み出してきたボカロPであり、memexとして出した曲も中毒性が高くクオリティのとても高いもの。すごいのは曲だけじゃないんです。動画をVRChat上でカットなしの一発撮りして、技術系VTuber界隈を驚かせました。VRライブでもその技術を余すことなく表現し…あれ?この声が生ライブ…?そう、アランさんの声もすごいんです。声量があって心の奥までドーンとくるようなすごい声。低音から高音まで歌いこなし、ぴぼさんのハイテンポな曲も軽々と歌い上げて見せます。うーん。これをVTuber・ボカロリスナー界隈だけにとどめておくのはもったいなくないですか???聞いてすごいな~って思ったら軽率に布教していきましょうね~!!!!!
ボーカロイド文化とVTuber文化、けっこう密接な関係があると思っています。

⑤花譜

私が紹介しないとでも思った?ボーカロイドとVTuberの話ならこれを出さないわけにはいかないでしょう?まぁ、これを読んでいる皆さんは知っていると思うんだけどね…花譜さんの話をすると、私はそもそも彼女の声がそんなに好きじゃないんですよ…声帯を通る空気の量が多くてウィスパーボイスのようなかすれたような、ただカンザキイオリ氏の切なかったり儚かったり心に訴えるような曲のみに関してはそれがあっているなと評価しているんですよ。あと彼女自身の歌ってみたをする選曲もやばいですし。努力じゃなくただ彼女の素の才能だとか趣味だとかそういうのが素晴らしいと思ってます。今のVTuberって見た目のアイドル性よりも中身が重視される傾向にあると持ってるんですけど、それが歌ってるだけなのに顕著に出てきているのが花譜のすごいところ。ってかカンザキイオリ氏の曲の幅が広すぎるって気づかされたのは花譜さんのおかげなので感謝しているところもあります。いろいろ言いたいことはあるんですけどね…

⑥MonsterZ MATE

今のVTuberは見た目のアイドル性よりも中身が大事みたいな話をしましたけど、ここで中の人の話をしましょうか。二人の中の人の名前はボカロリスナーしている方なら聞いたことがあるでしょうが、本人たち曰く別名義のような扱いなので配信や動画等でこの話はしないようにお願いします(RADWIMPSに対する味噌汁'sのような扱い?)。吸血鬼ラッパー、ユルミラー=ヴァン=コーサカ(高坂はしやん)さんと狼男ボーカリスト、アンジョーダイスケ(un:c)さんによる音楽系VTuberユニットです。この曲はJunkyさんによる書き下ろしのオリジナル曲ですが、毎月様々なトラックメイカーの作曲でコーサカさんのラップやアンジョーさんの歌を乗せたオリジナル曲が投稿されています。個人的に毎週投稿されている男子校のノリみたいな動画がむっちゃ笑えて好きだし、コーサカさんのオールナイトしないラジオもゲストとの会話が楽しいし、そもそも顔が良すぎないです???。最近3Dモデルが少しアップグレードされたりもしたんですけど、顔がいい…。いろんなVTuberとのコラボも多く、年末には歌衣メイカさん&天開司さんの「V紅白」への出演も決まっています。話の面白い歌うまイケメンにーちゃんMZMをどうぞよろしくお願いします。推しです。

⑦Marpril

V紅白に出演するVTuberユニットだと私の推しがもう1組いまして、金髪ギャル立花鈴と黒髪生徒会長谷田透佳のダンスユニット「Marpril」です。Marpril Radioとかで楽しそうにしてると思ったら、歌ったり踊ったりするとすごく可愛かったりかっこよかったりするんですよ。トラックメイカーPSYQUIさんやHAMAさんがオリジナル曲書いてるの強いし、バーチャルねこさんやワニのヤカさんの曲を歌ってみたしてるのはバーチャルっぽいな~って感じで素晴らしいんですよ。VTuberがVTuberの曲をカバーするの、ボカロPが他のボカロPの曲をカバーする感じで、なんか見覚えのある文化ですよね。

⑧ぼっちぼろまる

ボカロPがボカロに曲を書くように、作曲系VTuberが歌系VTuberに曲を提供することもあります。そしてそれをセルフカバーすることもあります。それだけじゃない。作曲系VTuberがボカロ曲を書くなんていう逆輸入みたいなのがあるんですよ。これを見たとき、最初は脳がこんがらがったんですけど今でもこんがらがってます。あと、この曲はセルフカバーまであるのでなんていうかもはやボカロPです。いや、ボカロ曲出してるんでボカロPなんですけど、作曲系VTuberがボカロ曲出すとボカロP???って感じがしますね。そもそもぼっちぼろまるさんと同じぼっち星のヲタきちさんはコンテンポラリーな生活やネクライトーキーの朝日さんことボカロP石風呂さんと旧知の仲だそうで(コラボ配信あり)、ぼっちぼろまるさんがボカロPになったとしても疑いはないんですけど、やっぱこんがらがりますね。

⑨あっくん大魔王

さっきと成り立ちは同じでは?って思った読者の方へ、この方実は作曲系VTuberじゃなくて、なんなら音楽系VTuberでもなくて、ただ個人勢VTuberの黎明期から活動されているむっちゃすごい人なんですけど、今年唐突にボカロ曲を投稿されたんですよ。え?むっちゃすごくないですか?VTuberってただでさえ配信や動画編集で忙しい方が多いのに、その中で合間を縫って作曲や構成やコードを勉強してうーんってなりながら、頑張って一曲書き上げたんですよ。私には彼がどれくらい努力したのかわからない。調声も聞き取りやすいわけじゃないし、歌詞も人を感動させたりするわけでもない。曲の打ち込みも中毒性があったりするわけじゃないけど、そのあちこちにその努力がにじみ出ていて、あっくん大魔王さんって改めてすごいなって思った曲です。あっくんさんの作曲にアドバイスをされた音楽系VTuberミディさんもかっこかわいいフューチャーベースのトラックを作られるので、ぜひ調べて聞いてみてください。今年一番の期待の新人ボカロPです。推しです。

⑩キヌ

じゃあ、VTuberとボカロが「一緒に歌ってみた」するのはあるの?っていう方に紹介したい曲です。ボイスロイド「絆星あかり」と蚕の音楽系VTuberキヌさんがポエトリーリーディングしている曲なんですが、命について歌うのがエモくないですか。あとここで特筆すべきなのがキヌさんはバーチャルYouTuberとしてニコニコ動画にも曲を投稿しているところですかね。ボカロ曲はニコ動でもYouTubeでも投稿されますが、ボーカロイドとVTuberが一緒に歌ってみたの場合はVTuber動画としての扱いが多いので、YouTubeへの投稿に限られたり…みたいなのがある気がします。そんなわけで大変珍しい「野生の蚕」キヌさんはとても推しです。


ここまで見るとVTuberがボカロPになったり、あるいは逆になったり、まざったり、よくある話かな~って錯覚してしまうんですけど、これはVTuber文化とボカロ文化がお互いに似ている雰囲気だからこそ起きてるんじゃないかなって思ったりします。

(前略)-僕らも10年前、インターネットでたまたま見つけられて、わけがわからないうちにでかい会場でライブをするようになったので、「自分もこういう感じだったな」って、10年前を思い出しました。そのときに、「この人たちのこれからの活動をずっと見続けていくのは、絶対に面白いはずだ」と思ったんです。
-(中略)-
VTuberのカルチャーは僕らが世に出るきっかけになったニコニコ動画の文化とも密接で、インターネット上で色んなMADがつくられたりする雰囲気も、僕らがインターネットでよくやる悪ふざけの感覚に近いと思いました。僕も自分の曲に勝手にPVをつくってくれたり、歌ってくれたり、踊ってくれたり、そういう二次創作に支えてもらってきたので、その部分にも親近感を覚えたんだと思います。-(後略)

前半のほうはVTuberとは関係ない、ただボカロ文脈のグループ紹介って感じでしたが、結局はこれを伝えたかったのかもしれません。ボカロとVTuberはきっと似てる。だからボカロリスナーはきっと好きになる。あわよくばVTuberリスナーにもボーカロイドを好きになってほしい。お互い似た者同士、荒れたり燃えたり廃れたり、オワコンと言われようとこれからもっと発展していったらいいなと思っております。以上。ではまたどこかで。

P.S.ヘッダーはバーチャルマーケット2のアルテマ音楽祭イベントの様子です。


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