蛙化現象と性欲


蛙化現象とは、相手も自分に興味を持っていると知った瞬間に相手に興味をなくす現象。

わたしはこれを、ラブホの上野さんの記事で知った。


話は飛ぶけど、つい2日前にわたしはツイッターの裏垢を消した。

わたしのアカウントはたまに自撮りやちょっとイカれたえっちなことを書いていて、気づけばフォロワーは400人いくかいかないかくらいになっていた。多いか少ないかというのは個人の主観なのだけれど、わたしはわたしというちっぽけな人間のひとことが390人に見られているということの受け止め方がわからなかった。

すきなことをすきに書けばいい、わたしの場所なのだから、と続けていたし楽しいときもあった。でもどうしても耐えられなくて、無理だ!と決心をつけさせたのは「君のことを気にかけているからえっちなことしよう」おじさんだった。

気にかけているよ、大事に思っていると言いながら、遠回しにわたしとセックスしたいという下心を透けさせて近寄ってくる。遠回しだから、わたしははっきりとも断れない。

わたしがそれに気づかないと思っているのか、ふんわり断っているのは気づかないのか、それとも気づいているけど気にしていないのか。はっきり嫌だと言わないわたしが悪いのか、なんなのか。

なんかもう、そういうことを考えていたらでもきっとそいつはそんなこと一切関係ないし気にしないタイプの人間なんだろうと思って、自分の真面目さにいつものようにうんざりして、ああ、キャバクラをやめようと思ったのも、そんな感じだったなあ、なんて思い出したりしていた。


自分のためにつくった居場所だったけれど、人が増えて嫌なことや辛いことが増えるならばやめてしまったほうが良い、これはタバコと同じだ。と思って、ふと、ふんわりと消した。


自分が性的な目で見られてちやほやされているのもわかるし、それを上手に使うのでも良い。実際、餌を撒いてチートして生きてきた部分もあるし、それに寄って来る人を否定するつもりもない。

わたしだって、相手を性的な目で見てちやほやとしてしまうこともある。

じゃあ、なにが離れる決定的な理由になったのかといえば、わたしが未熟で、ただ飲み込まれてしまいそうだったから。

今のわたしには、やりたいことと達成したいことがある。守りたい自分の時間や約束がある。それを一緒に大事にしてくれる人にしか、たぶん時間が割けないと思う。


ツイッターもセックスしようおじさんも、わたしも悪くない。

蛙化現象は、賢者モードみたいな物だと思ってる。自分の中の肉欲を落ち着けて、冷静になったんだ。セックスしようおじさんは多分、それを思い出すきっかけでしかなかったのだし、もっとわたしが若かったらそこに寄り道しても良かったかもしれない。


でも、わたしとのセックスにありつけなかったおじさんはアーメン(でもフォロワー全員と会ってるしリピーターって言われたら普通は引くよね?馬鹿なの?)

わたしはそのがっかり顔を想像して、興奮している。140文字でわたしの良さがわかるはずないんだから。


おわり


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