老年看護学実習看護計画 その2(老年看護実習アセスメント ~認知症中心で~に対応)
看護の焦点
#2 身体的不調やBPSDの出現が見られず、穏やかに生活することができる。
看護目標(評価日)
1 水分を摂取することで脱水や便秘が出現せず、過ごせる。 (評価日7月3日)
2 腰痛や気管支喘息の増悪なく過ごせる。(評価日7月10日)
7/9修正 気管支喘息の増悪なく過ごせる。
3 皮膚のかき傷が増えず、痛みや搔痒感が出現することなく、生活できる。(評価日7月21日)
援助の内容
看護目標1
水分を摂取することで脱水や便秘が出現せず、過ごせる。 (評価日7月3日)
OP
①バイタルサインズ
②一日に食事摂取量・水分量
③排泄状態(排尿排便回数、性状、排泄パターン)
⑤内服状況
⑥活動状況
⑦普段と何か違うことがないか観察する。
TP
①AさんのADLについて傾聴する。
②ADLで困っていることで対策を一緒に考える。
③脱水を引き起こさないようにお茶の時間、毎食ごとにお茶碗1杯分水分摂取を勧める。
④お茶の時間を必ずとるように関わる。
⑤便秘を引き起こさないように内服を手渡しで確認する。
⑥否定せず、共感的態度で関わる。プライバシーや自尊心を損なわないようにさりげない態度で関わる。
⑦ベッド周囲の環境やけがの原因となるものを片付ける。
7/9追加
TP⑧一緒にお茶の準備をする。
TP⑨みかんやプリンを摂取できるように促す。
EP
①困っていることがある場合は相談するように説明する。
②普段と何か違うことがあった場合は相談するように説明する。
③内服薬の飲み方について説明する。
看護目標2
腰痛や気管支喘息の増悪なく過ごせる。(評価日7月10日)
7/9修正 気管支喘息の増悪なく過ごせる。
0P
①バイタルサインズ
②気管支喘息の症状の有無
③内服状況
④呼吸状態(肺音、呼吸回数、リズム、深さ)
⑤自覚症状の有無
⑥腰痛の有無
⑦腰痛によるADLの状態
TP
①内服薬を摂取するように促す。ロキソニンテープの貼用を促す。
②ストレスによって喘息が悪化することがあるため、 Aさんの話を傾聴する。
③換気を行う。
EP
①換気を行う理由説明する。
②内服薬の説明をする。
③呼吸が苦しい、胸が苦しい、咳が酷いと感じた場合はすぐに看護者に伝えるように説明する。
看護目標3
皮膚のかき傷が増えず、痛みや搔痒感が出現することなく、生活できる。(評価日7月21日)
0P
①皮膚状態(乾燥、搔き傷)
②ヒルドイドローション、レスタミン軟膏の塗布状況
③痛み、掻痛感の有無
④皮膚をかく動作の確認
⑤入浴時強く擦っていないかを確認する。
TP
①Aさんの爪を短くするように促す。
②入浴後、ヒルドイドローション、レスタミン軟膏の塗布を促す。
EP
①入浴時に強く擦らないように説明する。
②長時間の入浴は皮膚の水分保持機能の低下となり、乾燥することを説明する。
③乾燥は加齢によって影響すること説明する。
④掻痒感があるときは声をかけてもらう。
評価
看護目標1
便秘が出現した日は毎食後飲水を促すが、「苦しいから飲めない。」と話し、毎回湯飲みl/2程度の摂取だった。身体的不調がない日は朝食時、10時は湯飲み2/3程度水分摂取していた。15時、夕食時は揚飲み2/3程度お茶を摂取していた。看護師から勧められると、「トイレが近くなるからね。」と答えていたが、便秘や脱水予防に効果があると伝えると「わかりました。」と残りのお茶を飲んでくれた。また、Aさんと一緒にお茶の準備を行うと、昼食時に湯飲み1杯摂取することができた。排便回数は7/2には0回、7/3には2回、7/6には1回になっている。
7/3以降は便秘は改善されている。水分摂取できない日は「お腹が苦しくて飲めない。」と訴えており水分摂取が進まなかったことが考えられる。便秘が解消した日は朝食時、 10時は湯飲み2/3程度水分摂取していた。水分の摂取をすすめる際には便秘の予防や脱水の予防になることを伝えると「わかり
ました。 」と残りのお茶を飲んでくれた。このことからこのような声かけることが必要であると考える。また、入院前からお茶を飲む習慣があったことからAさんとお茶を準備することで飲むことができると考えられる。また、みかんやプリンを喜んで摂取していたことからお茶以外で水分を摂取できる
と考えられる。目標はお腹が苦しいと訴えた日は達成できなかったが、脱水症状の出現はなかったと考える。それ以外の日は達成できたと考えられる。 A さんにとって便秘や脱水といった身体的不調は認知症の悪化につながることから引き続き実施を追加し、継続する必要があると考えられる。 TP⑧に「一緒にお茶の準偏をする」 TP⑨に「みかんやプリンを摂取できるように促す。 」を追加する。
看護目標2
咳嗽はなく、鼻汁軽度見られていた。腰痛はロキソニンテープを貼用し、自制内で経過していた。 「腰はだいぶ楽ね。 」と話し、ロキソニンテープは貼用せず経過観察をした。現在は咳嗽はなく鼻汁もほとんど見られず。ロキソニンテープを貼るか聞くと、 「今日は大丈夫。 」と返答された。バイタルサインズは体温36, 2~36.4度、脈拍63~68回/分、血圧128~132/68~78mmHg ,呼吸数14~17回/分、肺音清明、 SpO2 95~97%と安定していることから気管支喘息の増悪はみられていないと考えられる腰痛に関してはロキソニンテープを貼らない状態であることや「腰はだいぶ楽ね。 」と話していることから回復していることが考えられる。
そのため、目標に関して達成できていると考えられる。7/10腰痛に関する TP③は実施を終了する。気管支喘息に関して現在はみられていないが、慢性的な疾患であることから看護目標2を気管支喘息の増悪なく過ごせるに変更し、実施を継続する。
看護目標3
両下腿の皮膚に乾燥は見られるが、新しい掻き傷はない。シャワー浴後はヒルドイドローションがあることを伝えると、自ら全身に塗布している。搔痒感に関する様子や発言はみられていない。
現在Aさんは加齢によって皮膚の乾燥はみられているが、掻き傷は増えていないことがわかる。ヒルドイドローション、レスタミン軟膏を塗ることは自発的に行う様子は見られないが、促すことで塗ることができると考えられる。しかし、皮膚の状態は両下腿の皮膚に乾燥見られている。 Aさんは高齢
であることから皮膚の乾燥は年齢によるものであると考えられる。このことからヒルドイドローション、レスタミン軟膏を塗ることを入浴後に促す援助を行う必要があると考えられる。搔痒感や掻き傷増えずに経過していることから目標は達成されていると考えられる。加齢によって皮膚の乾燥は今後もみられることやヒルドイドローション、レスタミン軟膏を塗ることを今後も促す援助が必要であることから実施を継続する必要があると考える。
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