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看護師が書く 日本の医療危機 ⑥病床が減ったら、増える高齢者はどこに?第2話

前回まで

画像1参照元:内閣府
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/zenbun/s1_2_3.html

病院に罹る人のほとんどが65歳以上。
これから日本は少子高齢化で65歳以上の割合が増える。
なのに、病院を減らし、入院病床を減らそう
という動きで大丈夫なの?
→国は「必要な機能を残そう」と考えています。
と、まで話してきました。

さて、その「必要な機能」とは何なのか?
という話を今回はしていきます。

まず、以下の図を見て下さい。

画像2参照元:内閣府
https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2016/html/zenbun/s1_2_3.html

平均寿命は延びています。
同時に健康寿命も延びています。

ん?でも、平均と健康の間に10年間くらいの差がありますね?
この差は何なのでしょう?

以下は健康寿命の定義です。

画像3参照元:厚生労働省
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/alcohol/ya-031.html

平均寿命=寝たきり・認知症といった介護を要する期間を含む
とあります。
つまり、
平均寿命-健康寿命=「不健康寿命」
寝たきりや認知症など介護を要する状態の期間、と言え、
そうした介護を要する期間が平均で10年間はある
ということになります。

実はこの
「寝たきりや認知症など介護を要する状態の期間」
「介護」が必要という状態
「手術や入院など、治療を要する状態」
「医療」が必要という状態
というのは違うのです。

例えば認知症は手術をすれば治るモノでもないので、
特に入院して何人もの看護師が毎日の変化を追う
「医療」は必要もありません。
必要なのは「介護」です。
※薬の処方は、することはあります。

これから少子高齢化で増えるもの
それは医療ではなく、介護なのです。
……という話を次回は話していきます。

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