見出し画像

何かの一部になっていると、透明人間かな?って思うほど見えなくなることないですか?

こんばんは、nunocoto fabric広報担当のかわいです。

今日は、見えているのに、見えない。
ちょっとホラーなお話。

、、ではなく。

ちょっとecoなお話です。

ここ数年、買い物時間が長くなった理由

お買い物をしていて、お買い得なものに出くわすと、
頭の中で
"安くてお得"という気持ちと、
"こんなに安いと作った人はどうなるの?"という気持ちがうまれて、頭の中で2人が会議をはじめるようになりました。

ここ数年、わたしの買い物時間が長くなった理由です。

いつから、そう思うようになったのか?
それは、ソーイングをはじめてから。

お洋服をはじめとする
作る人の手間が想像できるものは特に。

ごはんを食べるときに
「いただきます」

と言うように、
ものを買うときも、それに近い気持ちになる。
そんな感覚です。

そして、
"これは、ほんとうに欲しいものなのか?"

と、悩んで悩んで、悩んでしまう。

"欲しいから"ではなく、
"お得だから"と買ってしまったものの末路はさびしい。。

そして、"お得だから"で買うと、
お得なものが、また作られてしまう。

作る時間や、かかる費用は、どうか、正当なものであって欲しいなと思います。

買い物時間が長いのは、夫もおなじで、
「◯◯買おうと思う」

と宣言してから、
一日中スマホで、
その◯◯を、検索して、
翌日の昼頃に、
決まった!

と、まるで、神が降りてきたかのように宣言します。

「そうか、そうか、決まったか、それは、よかったねぇ」

というのが、我が家おきまりのお買い物。

夫セレクションは、ちょっといい値段がするけれど、とても物持ちが良いので、
"とっても欲しいもの"
を結果、
"お得に買えている"ことになります。
たとえば、18歳で買った3,000円のグラスを、20年以上使っている、そんな人。

商品を前に、こんなに四六時中迷えるのは、
ネットショップならではだなぁと思うのだけれど、

それはお店でも同じです、笑。

夫婦でこんなリズムでお買い物をするので、
娘はいつも、ひまをもてあましては、飽き飽きしています。

突然あらわれた分解メガネ


もうひとつ、ソーイングをはじめてから、ふと現れたものがあります。
それは、いろんなものが、材料に分解されて見える"分解メガネ"

たとえば、お洋服を買うと、
「もしもとれてしまったときのボタン」
がついてきます。

わたしのソーイングの引き出しには、
「もしものボタン入れ」
があって、結婚して以来、ず〜っと貯めています。

そのもしもって、来ないことがほとんどなんですけどね〜。

だから、世の中の、
"もしものボタン"
をあつめると、いったいいくつくらいになるんだろう?って、しまうたびに、思ってしまいます。

"もしものボタン"
は、だいたい無難です。

どこにでもいるような顔をして、
出番を待っています。

「いつ使うんだい?」って言ってます

手芸屋さんで、
ボタンを眺めていると、
どうしても、
"勝負ボタン"を買い集めてしまいます。

キャッキャしている勝負ボタン

そして、いざ
洋服を作ると、
だいたい合わせたいボタンは、
無難な顔をしているボタンです。

そして、もしものボタンのことをすっかり忘れて、無難な顔したボタンを、
買いに行ってしまう、こともあります。

(だめぢゃん!)

だから、
家の引き出しには、

"もしものボタン"
と、
"勝負ボタン"
の両方が貯まります。

おや?エコの話ではなかったかな??

笑。

話をエコに戻します。

お洋服を手放すときは、材料のお下がりをいただくようになりました

お気に入りのシャツのボタンは、無難な顔をした粒ぞろいなので、シャツの色があせたら、ボタンをはずしてからさよならします。

このお下がりをはずす時間、
最初は、ちょっと時間がもったいないかな?
と思っていたけど、
はずしていると、なんだかものへの愛着を再認識する心地よい時間です。
どこの国の、どんなひとが縫って、私のところに届いたんだろう〜って、タグをみてみたり。

あれ、こんな価格で手に入れてしまってよかったのだろうか?と買った時のことを思い出してみたり。

いろんなことについつい想いを巡らせて、気づいたら、そんな時間もウフフと楽しんでいました。

先日手放したのは、
娘が赤ちゃんのときから使っていた枕。
一度、まるごと捨てようとしたものの、待てよ、と分解メガネをかけて、ファスナーのお下がりをいただきました。

リッパーでていねいにはずします
きれいにとれた〜

ファスナーは、日本の代表的なブランドのもの。縫製は、海外でした。
せっかく作られた丈夫なファスナーなので、もうひと仕事してもらおうかなぁと、思います。

お久しぶりのインフレ、はじまる

ちまたでは、
ものの値段が上がったねぇ〜なんて、言われるようになりました。

世界の大きな動きと一緒に、
小さな波に揺れています。

ものの値段が上がるとき、
安いものを探したり、
手に入れるのを我慢するという手もあるけれど、
作る人にとっては、
"分解メガネをかける"
という手もあります。

ファスナーが、100円で手に入る時代だけど、
レジの行列に並ぶこともなく、
ネットショップから配送されるのを待つこともなく、手に入れる方法があります。

だって、それは、
何かの一部になって、けっこう前から家にある。

見つけたら、

「いたっけ?」

「いたいた」

「いつからいたの?」

「ひどいな〜けっこう前からいたよ」


って、言われちゃうんだろうな。

いらないものを手放すときは、
本当にまるごといらないんだっけ?

と、じっくり眺めてみると、意外と欲しかった材料が見つかることもあるんです。

だけど、なぜか何かの一部になっていると、
透明人間みたいに見えなくなる。

そんなときは、分解メガネで、
その正体を見破ってみようと思います。

そして、
はずしたら、ちゃんと使おうね、わたし。

BY nunocoto fabric


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?