10-FEETのTAKUMAさんはMCでイイこと言う
フェス常連のベテランバンド、10-FEET。
先週のROCK IN JAPAN FES(ロッキン)でも初日のトリをつとめ、変わらぬ&新しく楽しみました。
その中でもTAKUMAさんのMCが印象的で、マジで全ライブ・コンサート関係者と参加者は心して聞け、と思いました。
10-FEETの持ち時間は90分。ロッキンの各日の出番最後ではアンコールがあることが通例ですが、もちろんこの持ち時間はアンコール込みでアーティストに渡される時間。アンコール含め全てを90分以内に終わらせます。
しかしTAKUMAさんは出番の冒頭で「正直アンコールの時間ももらってるけど、一気にやっていいですか?引っ込んで出てくる間に1曲できるやろ?」とアンコール無しで1曲でも多くやると宣言しました。
今までいろんなイベントやフェスに行ってきましたが、特に30分等持ち時間が少ないイベントで告知や宣伝に数分使い「その時間でもう1曲できたやろ!」とイライラすることが多々ありました(直近だとTIFのエビ中)。10-FEETは自分たちの役割、参加者の求めていることを全てくみ取りどうすべきかを常に考えていると感じます。
この日のTAKUMAさんは観客へもイイこと言ってました。
フェスの常連となると、みんなが知っている定番曲があり、客側もその曲を待ってしまう状態になりがちです。しかし序盤でTAKUMAさんはそんな参加者に対し
「もたもたしてると終わってしまうぞ!」
と煽り。フェス、ライブは決して演者だけで盛り上がりが決定されるものではない。観客側のエネルギーがその場に充満することで楽しいイベントになる。限られた時間、限られた夏、待っている場合ではない。新旧織り交ぜのある意味定番のセトリだったものの、この日の10-FEETはいつも以上の盛り上がりだったと感じました(そして毎回そう思わせてくれるパフォーマンスなんだと思います)
何年前か忘れてしまいましたが、僕が学生の頃のTAKUMAさんのMCで心にずっと残っている言葉があります(言い回しは少し違うかもしれません)。
「普段内気なやつ!
引っ込み思案なやつ!
人見知りなやつ!
そんなん関係あらへん、みんなかかってこい!」
当時学生で内気でオタッキーな少年には大いに刺さりました。主役になった意識がない、何者にもなれていないと思っている人たちが解放される場所こそがライブだと。誰にでも平等に開かれている場所。
たぶん、結構な数の人を救ってる気がする。
TAKUMAさんイイこと言うなぁ。
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