Cs41 Color 2-Bath kitの現像液作成手順

Cs41 Color 2-Bath kitの現像液作成手順。ネットで探したけど詳細なやり方が見つからなかったので、自分がやってみた手順を記録しておく。あくまで素人作業なので、この通りにやって失敗しても責任は持ちません。自分の不運を呪って下さい。

あ、購入はこちらからどうぞ。海外からの輸入になりますが、注文は簡単です。結構品薄なので、在庫があるときにまとめ買いするといいと思います。

1.試薬について

まずは魔法の粉のご紹介。現像液は発色現像液(赤ラベル)と漂白&定着液(青ラベル)の2種類を使います。

1−1.発色現像液

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赤い悪魔、BATH1。ラベルの警告が毒々しい。手に付着しても瞬時に腐り落ちるほどでは無いけど、それなりに有毒。ラベルをグーグル先生の協力で和訳したところ、内容物は以下の通り。

・炭酸ナトリウム(CAS登録番号:5968-11-6)
・DTPA(五塩基性塩:ジエチレントリアミン五酢酸)
・エタノール
・2-[(4-アミノ-3-メチルフェニル)エチルアミン
・硫酸塩(1:1)
・塩(25646-77-9)
・亜硫酸ナトリウム(7577-83-7)
・ヒドロキシルアミン硫酸塩(10039-54-0)

果たしてどれがどのくらい有毒なのかさっぱりだけど、廃液を処理するときに業者さんにこれを伝えれば、液の正体が分かって貰えるのではないでしょうか。

ラベルの感じだと、恐らくこれが一番有毒です。取り扱いにはご注意下さい。

1−2.漂白&定着液

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青い悪魔、PART1&PART2。双子です。こいつらは混ぜ合わせて1つの液を作ります。内容物はそれぞれ以下の通り。

PART A(非有害混合物)
・チオ硫酸アンモニウム(7783-18-8)
・炭酸ナトリウム(497-19-8)

PART B
・エチレンジアミン四酢酸
・亜硫酸ナトリウム(7577-83-7)
・PDTA(1929-36-2)

こいつらをお湯に溶かして、現像液を作成します。

2.現像液の作成

2−1.発色現像液(赤いやつ)

まずは赤い方を処理します。作業としては単純に水に溶かすだけなんだけど、温度が指定なので、ちょっと面倒。うちでは給湯器のお湯をそのまま使ってます。出来上がり量は1リットルです。

手順①:700ml程度のお湯(38℃)にBATH1を全部投入。攪拌する。粉が溶けるまでよく混ぜる。透明な容器を使っていれば、粉が溶け切ったかどうか判りやすいです。うちではダイソーで買ったプラスチックビーカーもどき(キッチン用品)を使っています。取説にも、水の容量はぴったりじゃなくてもいいよ(意訳)って書いてあるので、目盛りが多少アバウトでも問題無いようです。

手順②:混ぜ切ったらまた38℃のお湯を加え、溶液の総量を1000mlにする。これで完成です。溶液は、密閉容器であれば2〜6週間持つと書いてあるので、自分は6週間持つと信じています。

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色合いはジンジャエール。ちょっと美味しそう。

2−2.漂白&定着液(青いやつ)

こちらも基本的には粉をお湯に溶かすだけだけど、現像液1より手順がちょっと面倒。

手順①:700ml程度のお湯(38℃)にPART1を全部投入。攪拌する。粉が溶けるまでよく混ぜる。こちらはイソジンうがい薬みたいな色合いなので、粉の溶け具合が分かりにくい。

手順②:混ぜ切ったらまたPART2の粉を全量加える。マニュアルだと、この粉を追加する前に別容器に移せと書いてあるんだけど、理由がよく分からないので、容器は変えない。

手順③:PART2の粉を加えると、吸熱反応を起こす。反応は静かに進行するので、そのまま5分間放置。ここで水蒸気っぽいものが少し発生するので、それで別容器に移せって書いてあるのかも。

手順④:混ぜ切ったらまた38℃のお湯を加え、溶液の総量を1000mlにする。これで完成です。溶液は、密閉容器であれば8〜12週間持つと書いてあり、赤いやつよりちょっと長持ち。

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色合いはコーラ。美味しそう。

3.保存について

こういう現像液は空気に触れさせると良くないらしいので、基本、密閉容器を使う。が、現像液用の容器(蛇腹みたいなやつ)はお高いし、そもそもあんまり売ってないと思うので、自分は100均で買ったポリ水筒?(正式名称が分からない)を使ってる。

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こういう容器が準備できない場合は、1リットルペットボトルに現像液を入れて、ビー玉でも放り込んで空気が入る隙間を埋めてやればいいと思います。そっちの方がコンパクトに収納出来るかも。家の中を探し回れば、ビー玉の10個や20個くらい出てくるでしょう?

4.廃液の処理について

これは、各自治体によって方法が違うみたいなので、役所に聞いてみて下さい。

ちなみに自分が住んでいる札幌市の場合、白黒用現像液はpHを中性にしてから希釈廃棄(水を流しながら、流し等の排水口から廃棄)してもいいけど、カラー現像液は業者に頼んで廃棄して貰って頂戴、と役所から言われました。親切に業者も紹介してくれたので、そこに問い合わせたところ、大体7リットルくらいまでは3000円でOKとのこと。これが他所より高いのか安いのか、よく分からない。

5.現像コストについて

マニュアルによると、現像液1リットルでの現像可能本数は、35mm(36枚撮り)で8本、ブローニーでも8本、シノゴで32枚らしい。現像液は日本円で2800円くらいなので、これに廃液処理料金も含めて現像コストを考えてみて下さい。自分の場合、店に頼む現像の半額くらいです。ただこれはロールフィルムの場合で、シノゴで考えると、現像代が1/6程度になります。シノゴのカラーネガフィルムはバカ高いので、現像代がこれだけ削減されるとかなり助かる(シノゴはあんまり撮影しないけど)。

自分の場合、現像代の削減よりも、撮影後すぐに現像出来ること、また現像作業が楽しいことが理由で、自家現像しています。ロールフィルムの場合、コストだけを考えるなら、お店に頼んだ方が良いかも。それほど高額でもないし、現像の失敗も無いしね。


現像の手順はまた時間が出来たらアップします。

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