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青森ねぶた祭2024のねぶた紹介②

こんにちは。



今年2024年に出陣したねぶたを
感想とともに紹介する第2弾です。


前半の11台はこちら↓





「鵺退治」

制作者 手塚茂樹



頭が猿、胴が狸、尾が蛇、手足が虎の姿をした鵺。
このねぶたは源頼政がそんな物の怪を退治する場面。

しっぽの蛇が絡んできてちょっと苦戦してる
感じがしますね(笑。

蛇の色がなんか綺麗です。


送り

後ろからだと胴体が茶色で狸なんだなと
分かるかも。
ここで放った矢が正面の鵺のひたいに
ぶっ刺さってますね。

効いてなさそうだけど(笑


ねぶたが回転した時に繋がるような仕組みに
なっているパターンの送りなので、
ある意味アニメーションの原型!?というか
走馬灯みたいな?(死ぬ時のやつじゃなくて)
感覚で楽しめます。

このねぶたには紛争や災害など多くの災禍が
消滅し、平穏な世が訪れてほしいとの願いが
込められています。





「木鹿大王 妖術を使う」

制作者 大白我鴻




木鹿大王は三國志に出てくる架空人物。
象に乗って猛獣を自由に操ることができるという。

象や虎、大蛇もいますね。あと左の鳥はなんだろう?謎の鳥がいる。目つき悪い(笑。

鐘を鳴らせば疾風が起こるらしいが、
めっちゃ妖気がただよってるし、顔の化粧や装飾品からも
シャーマンチックな印象がうかがえます。



送り

我生会独特の馬です。




「黄泉比良坂伝説」

制作者 北村春一



イザナミの身体に注目

イザナキが黄泉の国に行ってしまったイザナミに
追いかけられる有名な場面。

よく見るとイザナミの身体が骨ボーンに。
周りの手も怖い。


この時だけこんな写真になった。怖ひ…


昼バージョン

夜に見るとイザナキは雄々しく黄泉の軍勢と
闘ってる風に見えるけど
昼バージョンでは、すごく嫌そうな顔に見えるのが
不思議だ。恐怖というより嫌悪感。

真ん中の髑髏の妖気は、漫画の表現だなと
思った。


送り

まだコヲロコヲロな仲良し夫婦だった時の二人。
楽しそう。




「北方守護 玄天上帝」

制作者 小財龍玄



玄天上帝とは北を守る玄武を人格神化したもの。

小財龍玄さんは今年デビューしたねぶた師です。
現役の自衛隊員でもあります。

それだけにこの北方(北東北)を守るという題材に
リアリティーというか、説得力がありますね。

玄武はなんかウルトラマンに出てきそう(笑。


見送りの写真は撮れませんでした。

このねぶたは世界各国で起きている戦争や紛争、
地震など自然災害に即応する第9師団を
玄天上帝の姿と重ね合わせたものであり、
世界平和を願うものです。




「矢の根八幡」

制作者 内山龍星




昔、下北半島の尻屋には鬼神が住んでいて
牛や馬が食べられ住民たちは困っていた。

鬼退治を依頼された源頼義は、八幡さまに祈願する。
悪鬼が現れ兵士たちが踏み殺されてしまった
その時、八幡さまが現れ矢を放つと
悪鬼の額を討ち抜いた。


グサッ

頼義はすかさずその首を切り落とした、
という場面。

本日2度目の矢モノノケ(矢ガモ風に)。

こっちは効いてる感じがする(笑。


明神さまがカッコいい

これも歌舞伎の隈取ですね。
調べてみると、「筋隈」と呼ばれるものです。


文化デジタルライブラリーから。


送り




「新天地 海峡の先へ」(商工会議所会頭賞)

制作者 竹浪比呂央



義経伝説の一つで、
平泉から逃げ延びた義経が三厩から三頭の龍馬に乗り、北海道に渡ったという場面。

この場面も、ねぶたの題材としてよくとりあげられる。竹浪名人本人も確か過去に作っている。

でも今回斬新なのは、主役が義経ではなく
義経に龍馬を与えた謎の翁という点。
しかしカッコいいじさまだな(笑!


青森、新時代~!

ものすごい強風感!
気圧されるオーラというか、この人物の
ただならぬ感じが出てますね。


送り

本来ならばこっちを正面にする。
チャレンジャーですな。



「浪漫海峡 義経飛龍」

制作者 立田龍宝



題材かぶり(笑。
たまにこういうことがあります。

でも制作者によって表現方法は全然違うので
面白いですよね。

三頭の龍馬を、
こちらは二匹の龍に一頭の馬で表していますね。

それに龍が絡み合っているところも
津軽海峡から渦を巻いて出てきた感があって見事です。
伝説を知らない人が見ても、龍と闘っているわけじゃないよ
という構図になっていると思います。


送り





「独眼竜 政宗」

制作者 相馬寿朗と私たち一同


題材かぶりパート2。
(もう一つは前記事にて)

東北人憧れの武将、伊達政宗なので人気があるのもうなづけます。
これは昔ながらのねぶたという印象ですね。
なんか懐かしい感じ。
こういう系統も残っていって欲しいです。


キリッ

そして送りを撮り忘れる。




「龍神と大鯰」

制作者 内山龍星



地震を起こすと云われる大鯰。
そこへ龍神が現れ退治する場面。
このねぶたには、これ以上地震が起きないよう
みんなが安心して暮らせるようにとの
願いがこめられています。

今回この団体では、ねぶたの下絵を小中学生から募集するという試みをしました。


自分が描いたねぶたが大型ねぶたとして
運行するというのは、なんとも夢のある企画だと
思いました。
自分が子供の時にもあれば良かったのになぁ。

夏休みの工作で、絶対ねぶたの絵を描くやつが何人かいましたよ。(そのうちの一人(笑)


送り

大鯰が要石で封じられました。





「宮本武蔵と巨鯨」

制作者 塚本利佳



宮本武蔵が剣術の腕を磨く中、肥前の国で
大きな鯨を退治した伝説から。

おそらく国芳の絵をもとにしているのかな。
国芳の絵でも、鯨をより大きく見せるために鯨の背中に乗った宮本武蔵が一寸法師のように小さく描かれています。

ねぶたを最初に見た時
宮本武蔵が小さいなぁと思ったけど、人物が小さいのは国芳の手法を活かしたのではないかと。


とにかくウミガメとエイがかわいい。


ウミガメとエイがかわいい。(2回目)

このねぶたは
乱獲や温暖化、海洋プラスチック、環境汚染などの問題から海を守るために
私たちができることを改めて問う機会にと制作されたものです。


送り

実はこのねぶたの青色の部分、
廃棄される化粧品を加工して使っているとか。




最後にウミガメとエイ(シツコイ笑




「雪の吉野山 激闘」(観光コンベンション協会会長賞)

制作者 北村隆


義経の身代わりとなって
雪の吉野山で闘う佐藤忠信と荒法師·横川覚範を
あらわした場面。

激闘に舞う雪が綺麗だ。

LEDの進化とともにねぶたも進化する。
なんか昔、雪とか波しぶきを表現するのに
ピンポン玉を使ってたような記憶がある。

見てるだけでちょっと涼しく感じた

この首の角度がすごいよね。
剣をギリギリでかわしてる感じというか。


送り


これにて今年のねぶた全22台紹介し終わりました。









ここで文句一つ(笑。
ねぶたが全部通りすぎたあと、すぐパトカーやゴミを拾うスタッフ、椅子を片付けるスタッフが来るのが
なんかシラケるなぁ。

最後はねぶたの後ろ姿が遠くなっていくのを見て、
「あぁ、今年も夏が終わるなぁ」と
余韻にひたれることもなくさっさと終わっちゃう。

観光客もさっさと帰っちゃうけどさ(笑。
まぁ電車の時間とかあるから仕方ないけど。






風情よどこ行った!?




と、最後は文句で終わりましたが(笑、
ここまで読んでくださり
ありがとうございました!


来年の夏まで遠いなぁ(笑。

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