壊れた会話

noteを書くようになって1年以上経つ。わたしの書いたものを、どういう方々が読んでくださっているのか、わたしには分からない。しかし、わたしは誰かに向けて文章を書き続けている。それはターゲットとかマーケットとかではなく、未だ会ったことはないが、そしてこれからも会うことはないのかもしれないが、顔を持った誰か、その一人ひとりである。わたしはその見えない顔を見ながら、今この文章を書いている。

わたしとは異なる環境で育ち、わたしが想像もできないような体験をした人から、わたしは連絡をもらう。だから、この文章も、わたしが想像もできないような生活をしている誰か、わたしが想像もできないような想いを抱いている誰かを想像しながら、その人の顔に向けて書いている。想像もできない相手の顔をどうやって想像しているのか、自分でも分からない。

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