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観劇メモ:星組『めぐり会いは再び/Gran Cantante!』

宝塚を一年半見てきた他沼出身者として、一番にありがてぇのは供給が定期的かつ絶え間ないこと。今日も朝から11月の大劇場チケット押さえてますからね。そうそう簡単には死ねぬ。わしゃあ11月のチケットがあるんじゃ……、を永遠に繰り返すんだな、たぶん。

ということで、今日も元気に宝塚の沼に溺れています、こんばんは。

ムラのチケットが消えたりなんだりの結果、一回限りとなってしまった星組公演『めぐり会いは再び/Gran Cantante!!』を観てきた、それについてのちょっとだけ感想を書き散らしに。

に見せかけて、推したい人を見つけちゃう話。ネタバレはそんなにしていないと思う。


『めぐり会いは再び next generation-真夜中の依頼人』

星組さんの観劇回数が他組と比べてとても少ないので(※友人に星担だけがいないのが主原因)、解像度が低いまんま見に行ったんですが、全然たのしーーー! 超たのしいーーー!!!でした。

『めぐり会い~』がシリーズものであることは知りつつも、前作について無予習。相関図すら見ぬままムラの配信を見て、「あ、全然平気!めっちゃ楽しい!」だったので、引き続き生観劇も勉強しないまんまで行きました。全然楽しい。

いや、予習していたらいろんな伏線が楽しめたりするんだろうな、ってのは薄っすら匂ってくるんです。でも、その匂わせが決して本筋を邪魔しないのがお見事。「知らない人も楽しい。知っている人はより楽しい」。

物語がある意味で他愛のないお話、というのもその理由なのかもしれません。登場人物たちにとっては大きな大きな事件なのだろうけれど、そこに伴う重苦しさが過剰に描かれない。なので、決着の付け方も、「まぁ、この可愛らしい国ならそれもありだね!」って感じ。雪組『夢介千両みやげ』もそうだったけれど、気軽に楽しく見られるお話でした。

ちょーーっとサービス過剰かな、感も、正直ありました。例えば舞台中央でこの先にまつわるお芝居が進んでいるのに、上手花道あたりでアドリブの本筋にそこまで関係のない無音芝居があるためにそっちに気を取られてしまう、とか。全般的にストーリーそのものと関わらない小芝居要素が多かったなぁ、と。けれど、それもまた「何度も見たい!!」の魅力になっているだろうから一概に否定はし難い。たぶん、星組の解像度が高い方たちにとってはとっても楽しい一面だったろうな、と推測します。

そして幕開け。これ、わたしが初めての宝塚にして、「あ、これはもう絶対好き」を早々に確信した『はいからさんが通る』の幕開けを思わせる、にぎにぎしいオープニング! カラフルなスチームパンク感のあるお衣装の皆さんがステージ一杯に歌い踊るシーンは、それだけで「これは間違いないヤツ」を確信させられました。小柳先生のこのパターン、好きです。あと小柳先生の描く女の子がすごく好きです。そして両片思いを国家をあげて応援しちゃう人たちの描き方、いい意味で無駄が多くて大好きです!!

で、推しの話。

どの組にも気になる人ができてしまい、気づくと観劇回数を増やし、オペラでひたすら追い回す回をつくってしまいがちな自分ですが、今回、お芝居パートでハマったのはコメット座で「座長!がんばって!」って応援している子でした。回想王妃さま。Twitterで検索した限り、彩園ひなさんだと思われる。かわいい……。

もう一人、圧倒的に大好き可愛い本当に天使なんなのあの子!!ってなるのは舞空瞳さまです。あれは天使だから、もう別格だから……。あんなリボンフリフリの衣装着て、衣装にちっとも負けないプリンセス。顔のサイズ、わたしの握りこぶしぐらいしかない。のに、表情豊かでくるくるかわってかわいい。そしてスカートからのぞく美脚に酔いしれる。みんな大好きな奴じゃんかー!!(大の字になって倒れる)

その一方で、にぎにぎしい皆さんと比べて衣装のトーンも芝居のトーンも違う人がいて、フッと目をひかれたのがオンブル宰相。声もいいなー、スタイルもいいなー、お芝居の説得力があるなー、と思いながら一幕が終わりました。これ、堂々とひいた伏線です。あ、国王も好きです。顔がいい。



Gran Cantante!!

スペイン語で「素晴らしい歌い手」を冠したショーは、ほんっと歌、歌、歌祭でした。面白かった!

宝塚のショーは、良くも悪くも「◎◎先生のパターン」が存在しているんだなぁ、という風に思うシーンもありました。端的に言うと既視感があるシーンがちょこちょこ。それが「この人でも見られるの楽しい!」って場合と、「また似た感じのシーンだな」ってなることがあって、これはでも受け止める側の気分の問題だろうな~などと思うなど。

基本的にショーは「楽しいなー(ニコニコ)」と見るものだと思っているんですが、ふと真顔になったのが舞空さんと男役5名のシーン。舞空さんの白いドレスに青いジャケットで、男役と対等にバリッバリ踊るシーン。あれ、良いですね!! で、それぞれと組んで踊るシーン、ラストにフッと笑み交わすような感じで終わっていて(ちょうど見ていたのが2階1列目上手端で、男役さんの表情がそこからだと良く見えました)、エッモ!!となり、気を付けてオペラで追っていたら、ら、ら。めちゃくちゃ高い位置でのリフト、から優しく舞空さんを下ろした後の綺城ひか理さんの笑顔が、マジで破壊力がヤバすぎて、凄い動揺してしまいました。オペラのガラスが割れちゃう。

で、その時に感じた「ヤバさ」を脳内フリーズ状態で分析していたんですが、これ、もしかしたら「リアコ」的なやつかもしれん、という境地にたどり着きました。中の人とは切り離し、このステージの上でいま演じている(たぶん)「男役・綺城ひか理」に対するトキメキ。

似た感じの動揺を覚えたのは、デリシューをSS席観劇してい際に、銀橋を渡る真風さんから飛んできたウインク被弾。真風さんが好きとかどうとかそういう前提なんか不必要に吹っ飛ばされたあの感じ。に、似ている。しかもその笑顔が自分に向いている訳でもないのに。いや、むしろ舞空さんに向かっての笑顔だから、余計にトキメいたのでは??

思えばその素地として、さっきのお芝居で「ええ声やなぁ」って思ってたじゃん。たぶんその時に、綺城さんの男役を刷り込まれてるんだわ、うん。その上お歌の声も良かったし、で、微笑みで仕上げられたんじゃん……。

などと考えていたので、デュエダンやフィナーレがうろ覚えです。くっそー。もう一回見たいー! でも同じくらい、たとえその後の意識がふっとぼうとも、あの笑顔をもう一回見たいーー!! 有識者の方のお話により、あそこは毎回やっていらっしゃることを知ってしまったのでなおのこと見たいー!!! 配信見るから、ぜひ映してーーー!!!

というような感想を抱きました。
次回は怠らず、最初から星組をちゃんと取りますね!

さて、配信後にちゃんとネタバレ含む感想書きます、たぶん。