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小寒(二十四節気)・芹乃栄(七十二候)と松鶴延齢


1月5日頃は二十四節気では小寒(しょうかん)です。暦便覧には『冬至より一陽起るが故に陰気に逆らう故益々冷る也』、寒さが本格的になるということでいわゆる「寒の入り」です。小寒から節分までが「寒の内」、武道の寒稽古はこの時期に行い、寒中見舞いを出すのもこの時期です。七十二候では「芹乃栄(せりすなわちさかう)」、芹がよく生育する頃という意味です。七十二候の芹は春の七草のひとつですね。芹は川の岸辺に競り合って生えることからセリと名づけられたと言われています。見た目はミツバと似ていますがセリの葉は5枚です。芹は昔から食され身近な存在だったのでしょう。和歌にもよく詠まれています。
 春日野の雪消の沢に袖垂れて
 君がためにと小芹をぞ摘む
    (藤原仲実 堀川百首)
ちなみに、ここで詠われている「春日野の雪消の沢(ゆきげのさわ)」とは東大寺の南、春日神社の西にある沢で今も伏流水が湧き出ています。

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小寒に取り上げた文人華は松に霊芝と鶴を取り合わせ不老長寿を表す「松鶴延齢」です。

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