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ポルターガイスト①_100日後にZINEをつくる、36日目

そろそろ真面目にゾッとするものを観ようと思ってチョイスしたのは『ポルターガイスト』。しかし記憶の中で『エクソシスト』と混同していたようで、しかもスピルバーグ監督作品だもの、はじめからちゃんと面白い。

観始めてしまったものは仕方ないから、最後まで楽しむ。

『ポルターガイスト』1982

いわくつきの映画『ポルターガイスト』

1982年制作の本作は第3弾まで公開されたけれど、キャロル・アン演じるヒロインが12歳の若さで急死するなど、出演者の死亡が相次いだいわくつきの作品。

夜中の放送終了後に砂嵐になったテレビとお話しするキャロル・アンは姉と兄のいる3人きょうだいの末っ子。

何がこんなに不気味に感じさせるのかがわからないんだけど、キャロル・アンの顔には奇妙な違和感が。
なぜか頭部の印象が妙に強くて、人形の胴体に人間の胴体が乗っているような印象を受ける。首だけ動く不二家のペコちゃん人形みたいな。

わたしはどうも「違和感が作り出す不気味さ」ってものに目を奪われるきらいがある。
子どものころから美しいモノよりも気持ち悪いモノのことばっかり考えてしまうこれは、何の本能だろう。嗜癖?

勝手に不気味がっているけど、これもまた彼女の役作りだったら天才だ。

でもやっぱり、面白い>こわい

平和な新興住宅地。ビールを持って自転車を漕ぐ大人にラジコンでいたずらをして転ばせる子どもたちや、TVのリモコンが相手の家の番組まで変えてしまうことでリモコンのボタンを連打するチャンネル争いに発展する様子など、くすっと笑える日常が描かれる。

父スティーブは不動産会社で働くサラリーマン。割とボリュームも大きめのままテレビをつけっぱなしで寝がち。だらしがない。
ある晩、砂嵐のテレビ画面から何かが飛び出しベッドルームの壁のなかへ。それから家の中でポルターガイスト現象がはじまる。

嵐の晩に窓を突き破って庭の大木が子供部屋に侵入。長男のロビーが木に巻き付かれて連れ去られる。父と母が庭にまわっている間に、嵐はキャロル・アンを襲う。
必死にベッドの枠にしがみつくも、子ども部屋のクローゼットに吸い込まれてしまう。

父スティーブの大活躍でなんとかロビーを助けることができたが、キャロル・アンは部屋から姿を消した。

砂嵐のテレビ画面の中から声が聞こえてくる。
「ママ 見えないわ どこにいるの?」

ポルターガイストって怪物の姿が見えない分、それに怯える人を見ることので恐怖がかきたてられるんだろうけど、この一家の性質か、アメリカンの気質か、おなじみの「がんばれー!」の気持ちでワクワク観てしまう。

ピエロが人を不安にさせる秘密

人間とは対照的に、子供部屋にいるチャッキーサイズのピエロの人形はひどく不気味。
ピエロってなんで人を不穏な気持ちにさせるんだろう。あの笑う口元のせいだろうか。

追跡調査で最も強い要因として示されたのは、「ピエロのメイクが感情のシグナルを隠してしまうこと」でした。
つまり、ピエロに恐怖を感じる原因として最も大きいのは、メイクによってピエロの素顔が隠されることで、表情が分からなくなってしまうことではないかと考えられます。
ピエロの顔を見ても何を考えるのか分からず、何をしでかすかも予想できないので、ピエロのそばにいると不安に駆られてしまうというわけです。

https://gigazine.net/news/20230307-scared-clowns-coulrophobia/#google_vignette

「ピエロ恐怖症」なるものが存在したとは。
確かに人は「感情のシグナルを隠すものに対して本能的に不安を感じる」と言われれば確かになあ。

生身の人間でも、言葉と表情が一致していないちぐはぐな人に対しては「なんか気持ち悪いな」って感じるしね。

しかしそこでその違和感に目が釘付けになりがちなのは、わたしだけじゃないはず。

すっかりピエロに思考を占領されてしまったけど、また早くキャロル・アンに会いたいなあと考えながら、明日へつづく。


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