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TSP 1st映画講座

DJユニットTop Secret Philia'sによるスピンオフ企画
DJ智智(C)によるDJ智智(T)への映画講座をnote上で再現

第1弾の映画は、
クエンティン・タランティーノ監督による
『ジャンゴ 繋がれざる者 Django Unchained』

以下、映画視聴後のC(🦓)とT(🐘)によるやり取り
※CによるTへの映画講座なので、当然Cは何度も観ている映画であり、Tは初視聴です。
※映画のネタバレあり 注意※


🐘:一言で表すなら”痛快”ですね。
🦓:ほ~、どんなところが(ニヤニヤ)?
🐘:具体的なところは後で話すとして、事前にちょっとだけ、この映画についてのレクチャー受けたじゃない?
それでちょっと観る前に話を想像していたんだけど、もう少し白人目線からの描写が多いのかな~と思っていたんだけど、初っ端から奴隷商人をぶっ放すシーンがあったりして、思わず「お~」ってなりました。
🦓:開幕からインパクトありますよね。
私はシュルツのヨーロッパ紳士的振る舞いと冷酷無比なバウンティハンターの2つの側面を持ったキャラクターがお気に入りです。
結構なバイオレンスシーン多めですよ、って忠告しておきましたが、どうでした?
🐘:そういうシーンも、ちょっととぼけたような音楽がかかったり、とぼけた表情をしていたりして、中和させているのかな~っていう印象でした。
でもそのとぼけ方を不快に思う人もいるのかもしれないですね。
🦓:そんなに嫌な思いをしなかったようでひと安心です。(ニヤニヤ)

閑話休題
この映画講座以前にTはCに対して、タランティーノは嫌いだと宣言しており、Cは映画講座の第1弾にタランティーノの映画を選択することをややためらっていた模様。
ちなみにTはこれ以前にタランティーノの作品は1つも観ていない。

🦓:何かお気に入りシーンとかは?
🐘:じゃあ、順を追って思い出しながら。
まず、最初にジャンゴの裸の背中を撮し、そこからシュルツの表情をアップさせたところ。後半のジャンゴへのシュルツの想いを象徴するようなシーンでしょうかね。
🦓:あのシーンは意味深ですよね~、観る側に解釈をゆだねさせている感じがします。
🐘:続いては、ジャンゴとブルームヒルダの再会シーン、
ヴァルツの演技が最高でした。
🦓:サイコーいただきました笑
🐘:(無視して)
ここで泣かせる演出にしないところが、オタクのタラちゃんって感じですね。(よく知らないけど)
🦓:"共通の知人"の話をしているときのムフムフ顔がいいんですよね~。
ドイツ語で2人にしかわからない秘密の会話っていうのもうまいです。
🐘:続いて、シュルツの握手拒絶シーン
これはちょっと考え過ぎかな~とも思うんだけど、
シュルツには、賞金稼ぎユニット結成時に固く握手したその手を汚したくない、というような思いもあったのかな、と妄想しました。
🦓:今言われてハッとしました!納得です。
たしか最期シュルツはカルビンに「君は悪質なる勝者だ」と言うんですが、
その言葉に込められた思いと結びつくような気がしました。
🐘:何度も観ている人に納得してもらえるのはうれしいですね。
次はちょっと面白かったシーン。
記憶がちょっと曖昧になっちゃてるんだけど、銃撃シーンで、
散々盾みたいにされて撃たれまくる寝転がった男(これ自体笑っちゃったんだけど)を撮したあと、突然音楽かかって、ここでその音楽かよ、と笑ってしまった。
🦓:わたしはそのシーンがめちゃめちゃ好きで・・・
音楽がかかったところで、ジャンゴが2丁持って、1丁は弾切れで、それを横目に捨てて、残りの1丁で連射するシーンがスローで流れるんですよ~。
かっこいいんです・・。
🐘:ふーん、まあかっこよくもありましたね。
もう1つ笑えたシーン。
ジャンゴとブルームヒルダの再再会シーン、
これは完全にお笑い、って感じでした。
まずなんでそこにいるってわかったんだ、っていうのと、
その登場の仕方かよ、ていうね。
🦓:冷静に考えると、ほんとよくわかりましたねって話ですね笑
🐘:ではグッときたシーンを2つほど。
1つは、タラちゃん爆死後、馬に乗ってジャンゴが颯爽と駆け出していくその背中を追う残された黒人の表情をアップで見せるシーン。
その黒人の表情が、なんだかものすごく”いい”と思いました。
大げさに言うと、”明るい未来への表情”とでもいいますか・・。
🦓:同感!!上映中に思わず「この人チェックしてください」と口を挟んじゃったその人です。役名すらわからないんですが、初めてジャンゴを見た時の恨みがましい目つきから、ラストシーンでの表情の変化がたまりませんね。素敵な俳優さん。
🐘:そしても1つは、ジャンゴがシュルツの遺体に向かって「アウフヴィーダーゼン」と言うシーン。
思わず私の敬愛するある作家の、
「自分の好きな人が死んだ時には、「どうぞいつまでもお元気で」としかいいたくないんだけど、それはきっと、その死んだ人からもらったなにかが、まだ自分の中では生きているということなんだろうと思う。」
という文章を思い出しちゃいました。
🦓:あ~~、確かにつながりますねそれは。

🦓:じゃあ、これはちょっとな~っていうような部分はどうでしょう?ありますか?
🐘:後半ちょっと残念だな~と思うことがあったね。
🦓:残念というと?
🐘:シュルツの賞金稼ぎの殺し屋としての優秀さが影を潜めちゃって、
結果追い込まれる事態になっちゃうことと、追い込まれるきっかけがスティーブンっていうのも、スティーブンごときにしてやられちゃうのかよって思っちゃいましたね。
まあ、それがなければ最後の見せ場もなくなっちゃいますからね~、演出としては仕方ないのでしょう。
シュルツが賞金稼ぎとしてあまりにも優秀過ぎると思ったもので。
🦓:シュルツとジャンゴの嘘を見抜いて、計画を破綻させたのは他でもないスティーブンですもんね~。
わたし的には今作の最強(凶)キャラはスティーブンだと思っています。
76年もの間キャンディーランドで奴隷や白人の下っ端を牛耳って
主人のカルビンまでも書斎に呼び出して言いくるめちゃうんですから。
カルビンがジャンゴを指して言った、ある種の”傑出したnigger”の1人なのではと思います。黒も白も関係ないですが、スティーブンがあれほど鋭くなければ、計画は成功していたかもしれないですね。
シュルツも、ライフル戦なら無敵なんですけどね。タラちゃんがデリンジャー使いたかったんでしょう、たぶん。殺し屋っぽいし。(小ネタですが、デリンジャーが実際に登場したのは南北戦争の後らしいですよ。)
🐘:・・・。
この映画のキーパーソンをスティーブンっていう黒人に設定しているのが憎い演出ですよね。
🦓:ほかに何か言い残してることはないですか?
ありそうですね、遠慮なくどうぞ(ニヤニヤ)
🐘:あ、そうそう、たいしたことではないんだけど、
「I got a name」が流れてる時、よく聴いていたら、中村くん(中村一義)の「なのもとに」(アルバム『OZ』収録)を思い出しました。
🦓:”名”つながりですね、ギターのテンションにも何か通じるものがあるような気も・・。
🐘:あと、スティーブン役のサミュエル・L・ジャクソンは、『ダイハード3』でブルース・ウィリスの相棒役やった人ですね。当然私はそっちの方が好き。
🦓:"3"は見てないな。サミュエルは、タラムービーの常連なので他の作品でも拝めますよ。素直にお薦めはできませんが笑
🐘:そうだ、あとシュルツ役のヴァルツは、登場の時から、誰かに似ているなあと思ってずっと観てたんだけど、全然誰だか思い出せない。
間や表情、身振りとか似ている気がするんですよね~。
🦓:ティム・ロスとかどう?イギリス俳優、この方もタラちゃんムービー常連。
🐘:ティム・ロス、『海の上のピアニスト』の主演の人か。うーん違うな~。
私の脳内では、小柄でちょっとおなかの出たおじさんなんですよね~、思い出せない。

🐘:では、1st映画講座のまとめを勝手にやらせていただきます。
視聴前の事前レクチャーで、「タラちゃんは史実を自分の撮りたいように撮っている」というような説明をしていただきましたが、それを聞いた時に、
私は、敬愛するある作家(今回2度目の登場)の次のような文章がリンクしました。歌舞伎について書かれた文章です。
「徳川幕府は、「現実に起こった事件をドラマにするな」と言ったが、江戸時代のドラマ作者は、「現実に起こった事件なんかには興味はない」という立場を取る。「事件は事件、ドラマはドラマ。我々は、我々にとって重要なドラマだけをドラマと見なす」という立場を取るのが江戸時代のドラマで、これは、「事実の再現」なんかをしない。「真実の創造」をする。」
私は、歌舞伎は観慣れているので、歴史的事実がどう描かれていようと、あまり気になりません。タラちゃんの描くドラマに入り込めるかどうか、だと視聴前に考えていました。
結果、しっかりと入り込めたんではないかと思います。
このジャンゴに関してはですが・・・。
素晴らしい1stになったのではないでしょうかね笑
🦓:パチパチパチ(拍手)、奇妙なほどリンクしましたね~!
なんだか嬉しいですね笑
タラちゃんの作品に関して、史実をテーマに作られているのはこの『ジャンゴ』と、その3年前に作られた『イングロリアス・バスターズ』です。
クリストフ・ヴァルツの個性炸裂&ブラピの仄かなシャクレ、という見所満載アクションです。ジャンゴ以上にタラちゃんの”創意”が盛り込まれていると私は思っています。いつかの映画講座で。こっちにも入り込めるかどうか・・・。
🐘:ほ~、楽しみですね、ぜひ。

おわり

今回の映画詳細情報
『ジャンゴ 繋がれざる者』(原題:Django Unchained)
監督 クエンティン・タランティーノ
脚本 クエンティン・タランティーノ
出演者 ジェイミー・フォックス
レオナルド・ディカプリオ
クリストフ・ヴァルツ
ケリー・ワシントン
サミュエル・L・ジャクソン ほか
撮影 ロバート・リチャードソン
編集 フレッド・ラスキン
公開 アメリカ合衆国 2012年12月25日
  日本 2013年3月1日

#映画 #タランティーノ #ジャンゴ  

presented by Numa's






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