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歯医者に行ってきたよ

奥歯が痛くなってきたので先週から歯医者に通い始めました。この前行って2回目。
色々思ったk、しんどすぎて思考を違うところに飛ばしておかないと失神しそうだった時のことを備忘録までに。


・そもそもの話


そもそも去年に歯医者に通ってたんですよね。

その時も左奥歯がずぅぅうんと痛む感じがずっと続き、鎮痛剤を飲みながら仕事していましたが、口の中の違和感に耐えきれずに受診。子供の時に受けたのが最後だったからほんと、20年ぶりとかそんなんです。

たぶん珍しいと思うんですけど、私は子供の頃から歯医者に苦手意識がなく、小学生になる前からひとりで歯医者行って泣かずに帰ってくるような子供でした。診察室のドアから聞こえてくるあの鋭利な音にびくつくこともなかった。この頃から「いたいのはなんとなくわかるけど、これうけてなおさないともっとしんどいことになるきがする」的思考が備わってたんでしょうね。
今もあんまり病院は怖くない。そんなことよりこの痛みや違和感をどうにかしてくれって感じ。

そしてそんな気分で歯医者に行ったら、まーーーーー出てくるわ出てくるわ、虫歯。20年もメンテやってないんだからそらそーだな。
一個治してやっと終わるって思ってたら、声がアンニュイ演技の石田彰そっくりの担当医(以下石田とする)「じゃあ次ここの歯の治療をするので受付で予約とってください」って言うのね、クールに。
毎回まだおわんねーのかよ!っていう気持ちと、石田彰の声に言われたら逆らえない……!という気持ちのせめぎあいです。最終的には石田の声に負けるんですけど。

担当の歯医者さん、声がダウナー演技石田彰なのにいかんせん無愛想なため必要以上に喋らないのが残念だったんだけど、詰め物の調整中に「あっ」「抜けなく…なっちゃいましたね…」「やりすぎました…」って石田彰に超至近距離で呟かれて、巨乳の歯医者に治療される喜びはこういうことかと完全理解した

当時のツイートを見ると石田に調教されているのがよくわかりますね。

いつもは無愛想でクールな石田も回数をこなしていくと目を見て話してくれるようになりまして(歯医者はギャルゲかなにかか?)、麻酔が効いてるからそんなに痛くもないし案外セルフチェックとして良いんでないか歯医者?とか思い始めてました、はい、過去形だよ。

一番ひどい状態だったのがやっぱり元凶の左奥歯だったらしく、その治療はけっこう何回も続いて、そこで初めて知りましたね、歯医者は痛くて怖いんだってことを。

人生歴代一位に輝く痛さ in 歯医者
唇を何度も縫ったり交通事故あったり色々あって痛みには強い方だと思ってたんだけど今回は無理、初めて手あげた。止めてはくれんかったけど。
なんだあの耳から腕突っ込んで直接脳みそ鷲掴みされた上に継続的に爪立てられるみたいな痛み。「根治」という文字を痛感したわあれ。なんか根こそぎ持ってかれた感あるもん

当時のツイートから。
いやもうめっちゃ痛いの。ほんともう耳から腕突っ込んで直接脳みそ鷲掴みにされた上に継続的に爪立てられるみたいな痛みよ。

左奥歯は子供の頃に詰め物の治療をしていて、普通の歯よりも弱っているところに虫歯が出来て、しかも詰め物で隠れていたから発見が遅くなり、身体に痛みというシグナルを送らなければいけないくらいには進行していたらしく、簡潔に言うと神経がやられてたらしい。

それを治療するために詰め物を外し、歯を削って神経を露出させた後で神経をどうにかしていたんだと思う(顔に布乗せられててわかんないしそもそも治療現場みたいとも思わねぇ)。

痛みで失神するかもしれない恐怖を初めて味わい、そして考えを改める。

歯医者ってめっちゃこええんだな……


そんなこんなで一年間通いました。初めて診察した時は「長くても1ヶ月くらいっしょwww」と余裕ぶちかましてたのに、蓋を開けてみたらあの鋭利な音に怯える大人がひとり出来上がる結末に。

時間もかかるし、なにより詰め物は自由診療で保険がきかないから金がかかる。もう絶対受けたらんぞ!歯磨き頑張るわ!と息巻いている私に、石田はクールにこう呟いたのです。

「左奥歯は治療を何度もしたために大変弱まっています。金歯を被せたとしてもその下からまた虫歯になりやすい状態です。気をつけてくださいね」


・そうだね、再診だね


はじまりは「なんか違和感あるな」、のちのち「あれ?結構痛い?」、からの「この痛み、気付きたくなかったけど【あの時】と同じなのよね……」という流れで久しぶりの石田との再会。石田髪伸びてた。

「弱まってた左奥歯に虫歯らしきものが出来て、また悪くなってるんだろうな〜〜〜でも早めに治療来たし、今日はチェックと治療方針だけ聞いて帰るくらいかな〜〜〜〜」

今ブログ書きながらしみじみ思ったんですけどこいつ一年前から何も変わってねぇ。それを余裕ぶっこきと言わずに何を余裕ぶっこきというんだ。
もちろん原因は予想していたものでしたし、初回からゴリゴリ治療されました。死ぬかと思った。

まず詰め物を外して神経チェック。神経に静電気を当てて、歯の神経が正常にはたらいているかどうかを見るらしい。静電気という言葉にピリつく私の空気。
察した石田が「まぁ確かにちょっと痛いですよね。静電気なんで」と続けてくれるもなんの効果もない。ただ諦めが強くなるだけだよ。

石田「ただ最悪なのは痛みを感じない時です。神経が死んでるってことなので」

なるほど、痛い方がまだ救いがあるってことね。なら少しは安心する。石田の言う「ちょっと痛い」は結構正確に「ちょっと痛い」なのだ。我慢できる痛み。まぁこっちは歯医者行きすぎて、麻酔くらいなら断り無しに打たれてもどうでもないくらいにはへっちゃらですし、悲しいことに。

診療台が倒されて機材が口に入る。ごり、ごり、と奥歯あたりになにかが触る感覚はあるもの、石田の言う「ちょっと痛い」が待てど暮らせど来ない。静電気入れてんのほんとに?と思い始めたその瞬間に

石田「……痛くないです?」

って半笑いになりながら聞いてくるんじゃないよ。
つられて私も半笑いで「痛くないです……」って言っちゃったじゃないのよ。
試しに違う部分に静電気を流してもらうと、きちんと「ちょっと痛い」だったので完全にクロですどうもありがとうございました。 

お互いふふっと笑いながら説明を受けました。
そのあと死にました。即堕2コマかよ。


・激痛アゲイン


悪いことになってる神経の悪いところを取っていく(大意)らしいです。

いつものように麻酔を打たれ、痛かったら麻酔追加するから言ってくれと言われる。いつも思うけど痛いの線引きがわからんのですよ。どれが麻酔を打ってくれるに等しい痛みなんだ?

また痛いって言うタイミング逃して痛いまんま終えるんだろうなぁと思いながら治療を受ける。私くらいになるともうキーーーーンって削るアレじゃなくて、おそらく鋸みたいなのでゴリッ、ゴリッとやっていくんですよね。んで、ピンセットみたいなやつで悪いところをピンピン取っていく、たぶん。わかんないけど。麻酔打ってないシラフの状態でこの文章打ってると具合悪くなってくるな……。

最初の方は大丈夫だったんですけど、痛い場所っていうのがやっぱりあって、そこに触れなければ痛くないんだけど、そこに触れたら最後、鋸を当てる瞬間に息止まるくらいに痛みが走る。しかも断続的に。断続的にっていうのはかなり辛いものがあって、痛いと痛いのインターバルは「次いつ痛いのくるか分からん」っつー恐怖があるんですわ。痛い、怖い、痛い、の繰り返し。身体的にも精神的にも辛いんだよあの時間。

しかもグラウンド・ゼロに近づくにつれて鋸に加えてキーーンの削るアレも出して来やがります。キーーンのアレはダメです。私の場合は石田が歯医者としてお上手なためでもあるんですけど、道具を変えるあの一瞬かつ永遠とも言える休息の時間がなくなるんです。
痛い、怖い、痛い、だったのが痛い痛い痛い痛いいいいいい、ってなるわけですね。しかも核心に近づいているために痛みもまた尋常じゃなく。

この辺りから「まだ痛くないな」「ちょっと痛いかな」「けっこう痛いな」「痛い」くらいだった痛みの感覚が「痛い」「めっちゃ痛い」「かなり痛い」「アカンもう失神するかもしらん」になってくる。
手を挙げて痛みを訴えるんならもうずっと手をあげときたいんだけど、この後にこれ以上の痛みがくるかもしれないからその時に取っておくべきでは?みたいな謎のもったいない精神が出てきてどーしよーもない。

痛いと痛いのインターバルの中にいたとしても、もはや前の痛みが余韻として残ってて、その状態からまた次の痛みを受け入れる。痛みラッシュ無駄無駄無駄ァ。やめてくれもうワイのHPはゼロなんや。
(実際、石田が手を止めた時に身体のふわふわ感を感じたんですけど、多分震えが止まらなかったんだと思う)

アッとかイッとか(実際はもっと汚い声)痛さアピールをしているんですけど石田、なかなか気づいてくれない。もしくは無視か?さっきのアッと今のアッだったら今の方がしんどさは強いよ、気づいてよ、辛いよ、、、なんて少女漫画の恋する乙女気分になりかけてた時、ついに

爆弾が落ちた。

最上級の痛みが来た。biggest 痛み。思わず「ンガッッッッ」な声出した。ちょっと世界明滅した。失神てしたことないんですけど、これかーってなりました。

石田もさすがにこれには気づいてくれて、あっ痛かったですね麻酔入れますって麻酔を追加してくれた。あっ痛かったじゃねーよずっと痛かったよ、はよ麻酔入れてくださ


くぁwせdrftgyふじこlp


だってその痛いとこに直接麻酔かかるとは思わんやん……ィィイイイイイってなりながら腰が浮き上がったと思う。確かにいちばん麻酔が効きそうだけどもー!
麻酔注入されるにつれて浮き上がる腰。チッカチッカする世界。痛いとかもうそういう次元じゃなくて、これはもう尋問だよ。はよ終わってほしい。それしか願いない。なんならもうインプラントでもなんでもいいからどうにかこの状況から抜け出したい。

でもさすがは麻酔。麻酔打った後はそれまでに感じていた痛みを感じることはなくなりました。
それよりも「麻酔打ったけどまたあの痛みがやってくるのではないか」と鋸が歯に触れるたびにやってくる恐怖。そっちの方がしんどかったですね。

精神的にも肉体的にもぐったりしながら時計見たら20分しか経ってねーの、あまりにも嘘でしょ。映画とかで尋問されて口割っちゃうキャラ見て「こいつ精神力ないなー」って思うタイプだったんですけど反省しました。もれなく私もそちら側。


・2回目


一年間の通院のなかで分かったのは、めっちゃ痛い治療をした次の治療はそんなに痛くないということ。この歯医者さんの方針なのかもしれないけれど。

この流れだと今回の治療は痛くないはずだ!と涼しい顔で2回目へ。今ブログ書きながら思うけど本当バカだよなぁこいつ。
もちろん2回目もゴリゴリに治療されました。今回は1回目があったから死ぬかとは思わなかったけど、死んでもいいなと思うくらいには痛かったよ。

でも気づいたことがあって。
いつも通り、石田が「痛かったら言ってくださいね麻酔増やすんで」って言った時にハッと思い至った。

歯医者さんって患者さんに痛いって言ってもらわないと、どれくらい痛いかわかんないんじゃないかって。

よくよく考えてみればどの神経が痛いかなんて見てわかるわけでもないし、静電気の時も患者さんに聞かないと反応があったかどうか分からなかった。
鋸でゴリゴリやられてる時も、やばそうな神経を見つけてゴリゴリやってるっていうよりも、とりあえずゴリゴリやってみて痛がってたらそこにある悪いやつを除いている、みたいな動き方だった。

そうと分かれば、謎のもったいない精神を捨て去り早々に痛いアピールをしてみると、普通に増やしてくれる!すごい!あんまり痛くない!

これから歯医者にかかるって人も、今歯医者にかかってて怖い思いをしているって人も、早めに痛いアピールしたほうがいいですよ。麻酔怖い? 打たれなれてくるとどうとでもなります。へっちゃらです。痛いとこの近くに打たれたら追い討ちだけどね。


今後の私と言いますと、どうも左奥歯の神経に加え、歯の生え方自体が歪んでいるらしく、もはや神経というより根幹治療になるそうです。脳天気に余裕ぶちかましていたあの日々からは想像もつかないことになってしまいました。
先生が変わるらしく、石田とも少しの間お別れになるのでしょうか。悲しい。あの声だから頑張れてたところ、めっちゃあるんですけど。
あ、麻酔増やしてもらっていいっすか?


・言いたいこと


みんな、歯は大切にね!!!!!!!!!!!!!!!!!


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