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友達が結婚した話

勉強がつらくて逃げている。やることなすことすべてが、私が無能な人間であることの証明のように思える時がある。負のループに巻き込まれてしまったので、すこしでも楽しい話をしようかなと思った。

私には保育園から高校まで同じ学校に通っていた友達がいる。

その子は去年結婚した。ラインの名前が変わっていたのでもしや、と思い連絡すると、結婚したと報告してくれた。連絡したついでに会おうよと誘って、京都に来てくれることになった。

河原町でご飯を一緒に食べた。相変わらずその子は感じがよく穏やかで、ちょっと頼りなくてかわいい。もう4年くらい会っていなかったのに、居心地の良さは一緒に過ごしていた時のままだった。

会って話をすると、約15年(!)の間のいろいろな思い出がよみがえり、その子に対してどんな気持ちを抱いていたのかも自然と思い出された。会って改めて思ったのだが、私は本当にその子のことが大好きだった。自分でも驚くくらい、大切な存在だったことが思い起こされた。私のアイドルだった。私はいつもその子に救われていた。

私は、特に小中学校のとき、全く自分に自信がなかった。人見知りで根暗で人とうまくかかわれなかったり、眼鏡だったことなど見た目に自信がなかったり、さまざまなコンプレックスから自分を嫌いになっていた。

でも、その子はいつも私を認めてくれていた。その子が自分のことを好いてくれて友達だと思ってくれているのが、いつもよくわかった。こんなダメな自分なのにどうして?とは思っていたけれど、私のことを好きだと思ってくれていることを根暗でネガティブな私が理解できてしまうほど、その子はいつも私が嬉しくなるようなことを言ってくれたり、一緒に遊んでくれたりした。「ぱるは面白いね」「ふわふわしてるね」「ぼけてるね」...ちょっと思ったより言葉が思い浮かばなかったけれど、でもいつも、その子は私のことを認めていてくれるような気がした。私の居場所はわからなかったけど、私はその子の友達だった。私という存在は、その子の中にちゃんといた。

私は予約するときに、サプライズで結婚おめでとうのデザートプレートを用意してもらった。運ばれてきたプレートを見て、「あなたってそんなことする子だっけ!?」と言った。意外だったのね。私のことをどんな子だと思っているんだろうか!まあ私は大人しい子だったので、サプライズとかしないように思ったのかな。私は「あなたのことが好きだからだよ~」と言った。

ご飯を食べ終わった帰り道、旦那さんのどこが好きかとか、小学校の時起こったくだらない事件の話とか、いろんな話をして、別れた。本当に楽しかったな。もう一年も前になるけど、また会いたいな。


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