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㊗️第100話「わたしにできること」

この記事は、大貫智也のサラリーマン時代の話であり、影響を受けた本の内容から考えるシリーズである。

前回の話はこちら↓↓

https://note.com/nukki_0228/n/nc7af08180452

第1話はこちら↓↓

https://note.com/nukki_0228/n/n53efcebbdc9d


・自分を好きにならない決心をしている

・他の人の例を参考にこの問題を考える


哲人

「ひとりの女学生がやってきました。


彼女の悩みは赤面症でした。


人前に出ると赤面してしまう、


どうしてもこの、赤面症を治したい、


と言います。


そこでわたしは聞きました。


『もしもこの赤面症が治ったら、


あなたは何がしたいですか?』


すると彼女は、


お付き合いしたい男性がいる、と


教えてくれました。


密かに思いを寄せつつも、


まだ気持ちを打ち明けられていない男性がいる。


赤面症が治った暁には、


その彼に告白してお付き合いをしたいのだ、と。」


青年

「ひゅう!いいですね。」


哲人

「はたして、ほんとうにそうでしょうか?


わたしの見立ては違います。


どうして彼女は赤面になったのか。


どうして赤面症は治らないのか。


それは、彼女自身が


『赤面という症状を必要としている』


からです。


青年

「いやいや。なにをおっしゃっていますか?」


哲人

「彼女にとって、

 いちばん怖ろしいこと、


いちばん避けたいことはなんだと思いますか?


もちろん、


その彼に振られてしまうことです。


失恋によって、


『わたし』の存在や可能性を


すべて否定されることです。


つまり、可能性のなかに


生きることができるのです。」


哲人

「彼女にかぎった話ではありません。


受験生が『合格すれば人生はバラ色になる』


会社員が『転職すればすべてうまくいく』


と考える。


しかし、それらの願いがかなったにも


かかわらず、事態がなにひとつ


変わらないことは大いにありえます。


赤面症を治してほしいという相談者が


現れたとき、カウンセラーは


その症状を治してはいけません。


そんなことをすれば、


立ち直りはもっと難しくなるでしょう。


アドラー心理学的な発想とは、


そういうことです。」


青年

「じゃあ、具体的にはどうするのですか?」


哲人

「わたしにできることは、


まずは『いまの自分』を受け入れてもらい、


たとえ結果がどうあったとしても


前に踏み出す勇気を持ってもらうことです。


アドラー心理学では、


こうしたアプローチのことを


『勇気づけ』と呼んでいます。」


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人が成長できるかどうかは


『できない自分を受け入れる』ことが


できるか。


これに尽きると思う。


ある意味、いまの自分の納得できるか。


あなたは、いまの自分を受け入れていますか?











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