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仕事について

私が美容師という仕事を選んだことについて、思い出してみる。

私は美容室に行くのが苦手だった。
希望の髪型をどう伝えていいか分からなかったし、世間話も上手くできない。

中学生の頃には、ビューティフルライフというドラマが流行っていて、美容師ブームみたいなものがきていたが、何だかちゃらちゃらしている気がして、(もちろん、みんながみんな、そうだったわけではないと思うけれど。)きっと私には縁のない仕事だろうなと思っていた。その頃から人と同じがあまり好きではなかったのかもしれない。

しかし、高校生になって、進路を決めないといけなくなり、大学に行っても何が学びたいとかは特になく、手に職だ!という思いつきから、それまで日本舞踊を習っていたことも、父が昔、呉服屋をやっていたことも重なって、着付けと髪を結えるようになれば、役に立つんじゃないか!?という理由で、美容学校に進む事に。
それから何だかんだ、気がつけば美容師になってもうすぐ20年目。生きている半分を美容師として過ごしてきた事になる。数字にするとびっくりする。

美容師になりたての頃、どんな美容師になりたいか聞かれて、特に大きな夢など思い浮かばず、「かっこいいおばあちゃんになりたい」と答えて、周りをざわつかせた事があるけれど、美容師に向いてないなと自分では思いながらも、周りから向いてないと言われなかったことをいいことに、何だかんだ続けてきて良かった。かっこいいおばあちゃんになるという夢にも、少しずつ近づいているんじゃないかな。

今となっては、コミュニケーション能力が著しく乏しかった私が、人と対等に接するための武器として美容師という仕事を手に入れることができて、良かったなとも思う。
まだまだ修行の途中だけれど、私との時間を一緒に楽しんでくれるお客様がいることに感謝して、これからも楽しく続けていけるように、かっこいいおばあちゃんになることを目指して、成長し続けていきたい。

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