2021.10.30 函館本線②
噂通り大沼の紅葉はピーク、あるいはこの2〜3日前が極大値だったようだ。とはいえ連日天気が良くなかったのでこの日が2021年のベストコンディションだったと信じたい。この最高の舞台を逃すわけにはいかない。これまであまり訪れていなかった大沼近辺の撮影地を巡ることにした。
大沼駅から猛ダッシュ。線路沿いの道路に三脚を据えた。まもなく新函館北斗を出発する特急北斗が迫っているのだ。抜けるような青空に、役者として申し分ない281系。秋を彩る最高の一枚となったことは間違いない。
同じ道路沿いで、今度は広角で大沼と駒ケ岳バックを狙ってみる。なかなか標識と影落ちの処理が難しく構図は案外限られる。空の比率がどうしても多くなってしまうが、この青空なら十分見られる。後追いの281系北斗を仕留めてから、キハ40は欲張って望遠で紅葉を強調した構図を組んでみた。天気がいいと何を撮っても気持ちがいい。
続いて向かったのは、こちらも4年前の夏に訪れた日暮山。大沼の紅葉が一望できるとあって、キハ40の時間が迫ると次々とカメラを持った人たちが登ってきた。バリ晴れなうえに、太平洋まで望めるヌケの良さ。紅葉もベストである。青と赤の見事なコントラスト、261系北斗とキハ40と、それぞれ切り取った。
日暮山を駆け足で下り、急ぎ向かったのは大沼のど定番。貨物を狙うためである。といっても貨物は15分くらい遅れての登場。これも赤スカートでカッコいい。それ以降はだんだんと日が西に傾いてくる。夕方になっても雲はまったく出ず、最高のコンディションのまま北斗とキハ40をGET。文句なしの出来である。
大沼定番の構図だと紅葉がそれほど画角に入らない。サブカメラでカーブ奥の紅葉を狙うことにした。函館線っぽさはあまり感じないが、通る列車は文句ない役者たち。影落ちに気をつけながら、今が盛りと最後の輝きを見せる紅葉カットを心ゆくまで堪能した。なぜなら、この後また札幌まで4時間以上運転しないといけないのだから。