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2021.11.09〜11 阪堺電車①

住吉区、住之江区、そして西成区。大阪市南西部を構成する各区は東京で例えるなら足立区、荒川区、葛飾区といったところか。いわゆる下町であることは間違いないだろう。北海道に住んでいるとどうしても不足するのがこの雑多な下町風情。整然としていない路地と、井戸端を駆け抜けるトラムを体が欲してしまうのである。

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2021.11.09 阪堺線 安立町〜我孫子道
Nikon D750 SIGMA Art 24-105mm F4 DG OS HSM

午後2時すぎに関空に降り立ち、南海電車に揺られること40分。住之江駅から少し歩くと、阪堺電車の線路が走っている。天気は小雨。なんとなく線路脇で待っていると、古老のモ351形が登場。後ろの家も古くて良い感じ。天気も構図もどうしようもないが、とりあえずは記録としてシャッターを押した。


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2021.11.09 阪堺線 我孫子道停留場
Nikon D750 SIGMA Art 24-105mm F4 DG OS HSM
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2021.11.09 阪堺線 我孫子道停留場
Nikon D750 SIGMA Art 24-105mm F4 DG OS HSM
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2021.11.09 阪堺線 我孫子道停留場
Nikon D750 SIGMA Art 24-105mm F4 DG OS HSM

阪堺の要衝、我孫子道に来た。目当てはもちろんアーケード絡みのカット。曇り空なのは致し方ない。夕方の出庫ラッシュなのか、次々と古老が登板していく。中でもリバイバル塗装のモ505形の登場は僥倖。阪堺ではほぼ唯一と言っていい広告ラッピングのない車両である。
しかも背景のアーケードも11月いっぱいで解体されるという。これもなんたるタイミング……。なくなりゆく町並みの風景を、いずれ去る車両とともに切り取った。


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2021.11.09 阪堺線 安立町停留場
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
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2021.11.09 阪堺線 安立町停留場
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
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2021.11.09 阪堺線 安立町停留場
Nikon D750 AF-S Nikkor 28mm f/1.8G

再び北に向かって歩き、安立町へ。レトロな停留場周辺は薄暗い夕方でも十分画になる。先ほど後追いしたモ354が天王寺から帰ってきたところをまずは頂戴し、画としての収まりがいい天王寺方面行きは、名誉原色こと岡崎屋質店ラッピング車を無難に撮影。最後は駅横にあったこれまた年代物の看板を絡めておいしくいただいた。こういう看板、たまらないのよね。


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2021.11.09 阪堺線 住吉鳥居前〜細井川
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II
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2021.11.09 阪堺線 住吉鳥居前〜細井川
Nikon D750 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

さらに北に歩いて住吉大社近くへ。専用軌道から併用軌道へと変わる地点には、これまたそそる専用軌道の看板が掲げられている。時間的にはもうすぐ日没。ギリギリの露出で、まずはやってきた車両を仕留める。この黄色と水色の岡崎屋質店のラッピング、多すぎて阪堺の標準塗装のようにも思えてきた。続いては、天王寺から戻ってきた本命モ505。これはテールライトが光る去り際をケツ撃ちでパシャリ。モ161が来てくれれば文句はないが、この1枚でも来た価値があるなぁとしみじみと感じた。