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2018.10.20〜21 石北本線

ことしも紅葉シーズンがやってきた。就職して半年も経つと社会というものに毒され、どこか逃避行したい気持ちが感情の80%を占めるようになってくる。旅は麻薬、友人連中からの誘いを二つ返事で了承したのも訳はないことだった。

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2018.10.20 瀬戸瀬〜遠軽
Nikon D7200 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

金曜夜に東京からの友人と合流し、もう何度目かわからない石北詣に馳せ参じた。紅葉は終わりかけと聞いていたので、北見峠は避けて遠軽まで直行。行き方がおぼろげながら新栄野の俯瞰に挑んだ。林道から草木を分け入り藪を漕ぐ。気づくと眼下に線路が見下ろせた。朝7時を回るとすぐに貨物が通過、立ち位置を探しきれず奥のストレートの切り位置は木に隠れてしまった。その後安国で離合するオホーツク2号は場所を調整し、ストレートでパシャリ。天気も上々、良い滑り出しだ。


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2018.10.20 生田原〜金華(信)
Nikon D7200 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II(1枚目)
Nikon D7200 Ai AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D IF(2枚目)

冬場以外は道中に難はなく、つい来てしまう146kp。紅葉は終わりかけだったが、秋空は悪くない。なるだけ落葉しきった木をアングルから弾き、ハイデッカー編成も見慣れてきたオホーツクを仕留める。そのまま金華で離合してきた特快きたみの後追いを、新しく用意した標準中望遠レンズで撮影。うーん、ちょっと片ボケ気味かな?周辺部の流れが気になるレンズだった。


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2018.10.20 金華(信)〜西留辺蘂
Nikon D7200 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

そのまま林道を金華側まで抜け、留辺蘂の大カーブへ。いわゆるカーブのお立ち台は国道の付け替えによってほとんど消滅してしまったが、下から見上げる構図も悪くなかった。定紋越えに挑む単行のキハをケツ撃ちで頂戴し、そのまま勾配標と絡めて去りゆく列車の背中を見つめた。


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2018.10.20 生田原〜金華(信)
Nikon D7200 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

午後は意を決して150kpへ。車でお立ち台まで行ける146kpとは違い、そこそこの道なき道をかき分けてよじ登ってなんとかスポットを見つけなければならない。15年くらい前の写真を見ると周りの木はほとんど見えないくらいの丘陵地帯だったようだが……木々の成長は早い。まずは上り側の立ち位置によじ登り、大雪4号を撮影。そのまま下り側に移動すると日が差してきた。構図合わせの普通列車も空転対策なのか知らないが3連。半逆光で立体感が出た。そのままさらに1時間待ち、日は隠れたが大雪1号を撮影。こちらも1両増結の5連と、登った甲斐のある堂々たる編成を撮ることができた。


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2018.10.20 生野駅
Nikon D7200 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

日が暮れたての薄暮をブルーモーメントとも言うらしい。要するに空が綺麗な時間である。150kpから下山したときにはすでに辺りは暗くなっていて体力的にも満身創痍。手軽にこの背景を生かせる場所はと考えて向かったのが生野駅。当時はこの時間には1日2本しかない生野に停車する列車があった(2020年改正では30分前倒しに)ため、SSが稼げなくてもなんとかなるのでは?との打算である。行ってみるとちゃんと電灯もあり、なんとかなりそう。結果はご覧のとおりである。ちなみに生野駅は2021年改正で廃止になるとのこと。


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2018.10.20 下白滝(信)〜丸瀬布
Nikon D7200 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II

次いで向かったのは丸瀬布市街の外れにある100kp。朝の臨貨撮影地として有名だが、夜撮ればヘッドライトと相まって良い感じになるのでは?と思い行ってみるも、暗すぎてピントがどうにもならないレベル。オホーツク4号を待っては見たものの、うーん、ちょっと想像とは違う出来になってしまった。


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2018.10.21 瀬戸瀬〜遠軽
Nikon D7200 AF-S Nikkor 70-200mm f/2.8G ED VR II(1,2枚目)
Nikon D7200 Ai AF Zoom-Nikkor 24-85mm f/2.8-4D IF(3枚目)

翌朝は薬師山の大俯瞰にアタック。登山道は一応整備されているが、傾斜と距離が長くシンプルな登山1時間コース。体力の衰えとセッティング時間の計算をミスり、山頂を目前に汽笛が聞こえるほど。ダッシュで山を登りきると、眼下にはレッドベアの姿が。上がる息を抑えて臨貨を抑える。一旦体力を仕切り直し、普通で練習したのちにオホーツク2号を大ロングで。瀬戸瀬の集落を一望できるが、やはり24-85、周辺部の像の流れは気になるところ。

俯瞰の収穫が大きかった今回はここで石北の撮影を切り上げ、そのまま一路廃止の決まっていた夕張支線に向かうことになった。大移動である。