2021.11.28〜29 予讃線②
泥のように眠るという言葉は、ストイック旅行のためにあるのだと思う。ふかふかのベッドで眠るだけでこんなにも全回復するものかと、RPGの宿屋を思い出しながら感じていた。松山の街はきょうも晴れ。とはいえこれまでのようなバリ晴れよりは一段落ちて、雲の存在も気にしながらの撮影になりそうだった。
松山市街から車で30分足らずの淡路ヶ峠展望台。駐車場から700メートルほどと朝のハイキングには最適と思ったものの、200メートル登る急勾配に心臓が破けてしまった。とはいえ松山市内を一望できる景色はこの上ないものだった。きのう八幡浜で撮った宇和海4号をここでもいただき、本命伊予灘ものがたりを待つが、ここで雲さん登場。こればかりは仕方ないが、少しもったいなさも感じるスタートとなった。
再び予讃線旧線エリアへと向かい、長浜市街地を見下ろせる峠道に車を止めた。肱川に沿って線路が敷かれた長浜〜五郎間。今見ているのは瀬戸内海に注ぐ河口で、手前に架かる赤い橋が可動橋としても有名な長浜大橋、奥に見えるのは周防大島だろうか。いずれにしても良い抜けである。普Dを1本撮り、ケツ撃ちで伊予灘ものがたりもGET。この天候ならどう転んでもVである。
八幡浜で腹ごしらえをして、午後は神南山を目指した。数十分林道を走り、いやに急峻なハイキングコースを登った先、標高およそ650mの祠が目的地である。少し木が伸びていて立ち位置には苦労したが、眼下には大洲市街の端・予讃線の新旧線分岐エリアが見通せた。まずは予讃線新線を走る普通列車と特急宇和海を撮る構図から。特急といえど2連だね。
続いて同じ立ち位置から旧線を覗く。切り位置は五郎駅手前にある肱川の支流を渡る橋になるが、背景が悪さをしてあまり列車が目立たない。普通列車を縦構図で頂戴し、本命伊予灘ものがたりの切り方を考える。よく見ると春賀駅の先にある山沿いの線路が視野に入った。まずはここでパシャリ。手前の橋については、広めで瀬戸内海まで入れて撮影。肱川の流れをここまで入れられたのは満足である。