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居場所は暫定的

大学で、後輩ちゃんと「模擬国連」について話しました。
きっかけは、私がフィールドワークを経て、模擬国連に対するモチベーションを失ってしまったことです。


(ここで、模擬国連についての簡単な説明を少しだけ)
模擬国連とは、文字通り、国連の会議を模倣した会議を英語で行う活動です。
学生は割り当てられた国の大使として、議題となるSDGsに関する国際課題・その課題に対する自国の状況をリサーチして、他の国の大使と共に議論・交渉し、その議題を解決する「決議案」を作成します。

文字起こししてわかる、めちゃくちゃややこしい活動…笑



西粟倉村でのフィールドワークでは、「心が動いたものワーク」をはじめ、私自身の「心が動く」瞬間に注意を向ける活動が多くありました。
その「心が動く」を見つめ直すことで、私は私自身の「これやりたい!」「今楽しい!」という心の声を聞いたり、「今心がプラス/マイナスに動いた!」に気づいたりする習慣ができました。

改めてフィールドワークが終わってから「模擬国連の準備をしないとな~」と漠然と考えたとき、私の心がマイナスに動いたのを観測しました。

「このままではモチベーションが保てない」と焦った私は、同じくフィールドワークに参加した後輩ちゃんにお願いをして、ホワイトボードに言語化してみる時間を作ってもらいました。(後輩ちゃん本当にありがとう、時間めちゃくちゃもらいました😭)
そこで、自分にとって心がマイナスに動く要因を考えてみました。

  • 決議案を作るけど、その後何も社会に変化が生まれない(=模擬国連の会議が、ただの机上の空論になっている感触)

  • 会議自体を楽しむことができない

主にこの2つに分解できました。

1つ目は、「せっかく模擬国連で話し合ったこの決議案が、結局何も社会を変えたり地域に還元したりするきっかけになっていない」という違和感です。せっかく学んで、協力して作り上げたものが、どこにも活かされないことに異議を唱えたくなります。決議案を基にして、社会で実際に行動を起こしたいと思うのは自分だけでしょうか。(少なくとも後輩ちゃんは同意してくれました)

「学びを地域や社会に活かしたい、還元したい」

これは、私の大学生活を通してのテーマでもあるのです。大学2年生のころに気づいてから、いつもこの思いを持って勉強してきました。(あれ、私無意識にアウトプットしたがってるやん笑)

2つ目は、西粟倉村での経験からの学びです。私が好きなのは、「対話」であって、「議論」ではないのだと気づいたのです。
私にとっての「対話」は、お互いの違いや価値観を否定せず、対等な立場で互いが寄り添おうとする話のことで、必ずしも着地点はなくてもいいと思っています。
一方、私にとっての「議論」は、競争的で、お互いの主張をぶつけ合い、答えを1つにまとめようとする話のイメージです。

西粟倉村で、フィールドワークを通して出会ったすてきな人たちと「対話」をするとき、私の心が「楽しい!」と叫んでいました。
でも、模擬国連の会議を思い出してみると。私の心は萎縮してしまって、「怖い、息苦しい」と叫んでいました。


じゃあなぜ大学2年生から今まで継続して「模擬国連」の授業をとっていたのか。
それは、もちろん「国際問題を知りたい!」「英語を使いたい!」という思いがあったからです。

でも、「~~したい!」を上回っていたのは、
「期待されているから期待に応えなきゃ」
「今まで続けているのにやめるのはもったいない」
「他の4年生は他のことで忙しいから自分が頑張らなきゃ」
という、どこか義務のような、他人からの評価を恐れる心でした。

ここで疑問が生まれます。
「なら、模擬国連が居場所だった自分を否定するの?」

答えはNOです。
大学1年生のとき大学生活に絶望していた私は、模擬国連を始めて、模擬国連がメインの居場所になりました。その場所なら、英語を使いたい!というモチベーションを持った人たちと出会えるから。同じ興味を持った人たちと、共通のテーマで話すことができるから。お互いに高め合える環境があったから。
居場所が模擬国連だったからこそ、「模擬国連を盛り上げたい!期待に応えなきゃ!」を原動力に進んでこれたのです。

大学生活で一番楽しかったと胸を張って言える、西粟倉村のフィールドワークを経験した「今」の自分からすると、メインの居場所(帰ることのできる場所)が「西粟倉村」「フィールドワークのみんな」に変わろうとしているような気がしています。(模擬国連も居場所の一部ではあります)

居場所は1つじゃなくてもいいし、ずっと同じ場所じゃなくてもいい。
「今」の自分がいたいと思う場所が、自分にとっての「居場所」になるんじゃないでしょうか。

西粟倉村のフィールドワークに参加できたのも、大学に「模擬国連」という居場所があったからこそ、模擬国連で経験を積んだ私があったからこそなのです。

今日話してぐるぐる考えたことなのでまとまりがないですが、忘れないうちに書いておきたかったので記録します…!




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