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「音楽のためのエチュード(2020/04/04)」解説

4/4にひっそりとインターネット上で公開した。この作品は「音楽のための」と書かれている通り、いかなる楽器も必要なく、ただ音楽自身のためにオンラインの海を漂う音楽である。

この作品は昨今人類を苦しめる災厄となっているCOVID-19、通称コロナウイルスの蔓延と少なからず関係がある。
このウイルス災害は311などとも大きく異なっていて、接触行為そのものがリスクとなる。
これは、人と会うことが前提の活動……居酒屋やホステスなどは勿論、音楽や演劇などの舞台表現活動においても深刻な影響を及ぼしており、活動はほぼ停止状態となっている。
それでも文化の灯火は消してはならぬ。そう言うわけで一気に自室とオンラインを舞台にした音楽活動が溢れかえるようになる。

忌憚のない主観を言わせていただく。

音楽家は今絶えず己の活動において決断を迫られていると言える。
この大きく状況が変わる最中、己が音楽家として追い求めたものの何を守るのか、何を捨てるのか。
インターネットの海は残酷なもので、いとも簡単に、有象無象、多様性のノイズのなかに紛れていく。
否、それはインターネットに限らず元々世の中というのがそうだったのしれず、今はインターネットという地平においてふるい分けが行われているのかもしれない。
今のオンライン上の熱量の高い流れを奨励する意見もあれば、
反対にそこに疲労感を訴える意見もある。
どちらの意見も一つの認識はしていて、それは、
舞台を失った今、『音楽』は己のアイデンティティがどこにあるのか
ということである。

わたし なにしてるんだろう

と、音楽は訴える。
大人になれない子供のように己の不安定さを訴える。
五線紙には何も記載されず、
囁き声以外に記載される音は無い。

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