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つくる気持ち


noteを書かずにずいぶんと時間が過ぎてしまいました
雪は溶けて川の水が色濃くなって
花たちは一気に開いています

5月後半のグループ展と
6月1日からのプリスティンさんの展示に向けて
猛烈につくる日々

散歩や公園歩きで季節を楽しみつつ
作業机の上では散歩道の刺繍をしています

先日のこと
そんな制作の手を少しとめて
個人的なお祝いの贈り物を作りました

実の姉のように、これまでどんな時もわたしを見守り続けてきてくれた人に
この冬、初めてのお孫さんが誕生 
「あお」くんというお名前のおとこのこ
おくられてきた写真は凛々しく
みずみずしいその頬の感触が画面を通しても伝わる赤ちゃんならではの放つ光

たくさんお世話になった感謝の気持ちを込めて
これからの季節に使ってもらえたらなぁと
ガーゼを2枚合わせて薄手のガーゼケットを作りました


お昼寝のおともに
さらっと使える薄手のお布団のように


模様のついたガーゼと、白いガーゼを繋いで
白いところには少しだけ刺繍をしました


光の粒がついたみたいな
ひと筋の枝


ものすごく適当で思いつきの制作だったけれど
作っている間とても楽しかった
刺繍はせずに2枚を普通に重ねて縫って、裏返してしまうつもりだったのだけど、折り返しの位置をずらすと白いところが襟元にきてここに刺繍をしたら素敵なのでは?と思い立って
そうなると糸の色はほぼ決まって、刺繍を始めていたのでした

喜んでくれるかなぁ、赤ちゃんはすやすや眠ってくれるかなぁ
3歳くらいまで使える大きさかなぁ
折りたたんで車や旅行にも持ち歩いてもらえるかなぁ
大きくなって、その頃には端っことかボロボロになって、ワンちゃんのお布団にしてもらったりしてもいいなぁ

何度も洗って、どんどん柔らかくなって
赤ちゃんのお肌にそっと馴染んでくれるといいなぁ

このケットが
わたしの手から赤ちゃんの元に届いて
どんな日々になるのだろう

赤ちゃんとの日々は
たくさんの幸せと隣り合わせの
過酷で辛い毎日です
眠ることも食べることも何もかも、自分の望みはしばらくの間は叶いません
「やり過ごす」しかないような日々を
みんなそれぞれにどうにか過ごします
(もちろん、それでもなぜかがんばれてしまうのは赤ちゃんの何者にも代え難いかわいさです)

そんな日々に、すこしでもにっこりとしてもらえたらいいな
わたしのつくる気持ちはやっぱりこんなことが
原点のような気がします
わたしの手から生まれたものが
誰かの喜びに、すこしでもなるといいなという気持ち

新しいちいさな命が
健やかでやさしい日々の中にありますように



せっかくの季節を楽しもうと
少し大きめの海が見える公園に行きました

桜は少し散り始めていたけれど
サンシュユやユキヤナギ、アケビなど、ここは植樹された樹々たちが豊かで毎年とても楽しみにしている公園です

連休の中日のせいかこれまでに見たこともないほどの人の数に驚きつつも、少しの間芝生に座って心地よく眺めました

日本語ではない言葉で、大きな声で楽しそうに仲間たちと写真を撮る人たち
子供連れの家族
夫婦でお弁当をもってきている年配の方たち
それぞれに今日のこの日をここで陽を浴びて長閑にいること
静かなこの場所を知っているわたしたちには
賑わいは居心地がいいわけではないけれど
でもみんなが楽しそうで嬉しそうなあの空気はなんだかとても心地よかった

こういう、お天気の良い日に
こんなにきれいな景色の場所に
みんなが来たいと思うことはきっととても健やかなことで、そこでみんな幸せそうなことは
世界を少し平和にすると信じたい

穏やかに健やかに
みんなそうだといいなと思います

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