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gentle treeさんへ

まだ刺繍をはじめた頃
古い異国のものや
もこもこの羊、そしてあまり見たことのないお花や今ではよく見かけるようになった宿り木が
店内のあちこちにある、gentletreeという
ちいさなお店に伺いました

その頃は今の前の前のお店で、
そこから移転したふたつ目の店舗の白いお部屋で
何年か続けて作品の展示をさせていただいたり
いろんな企画展に行ってはそこでの出会いもたくさんありました


何より店主の優子さんと、家具や羊の椅子を作るご主人のあひるさん(みんなそう呼ぶの、なんでだっけ?)が、作る空間は居心地が良くて
わたしは優子さんが飾っていたり、枯れたり散ったりしているものを大切に置いているのがだいすきでした

おふたりが、今年の初めまでされていたそのふたつ目の店舗から少し離れた場所にお店を移すと聞いて、大きな決断に改めて尊敬の気持ちと、ちょっと遠くにいくから寂しさと、あの思い出の詰まった場所でもう一度くらい展示をさせてもらえたらよかったのにと後悔の気持ちで、淡々と、粛々と移設の準備をするおふたりの様子を少し心配しながら見ていました

冬には一度、お店の片付けをお手伝いさせてもらって、たくさんの、本当にたくさんのドライになった植物たちを2人で丁寧に包んで、お引越しに備えました

手を動かしながら、なんだかいろんな話をして
その時のわたしは寂しさを出さないで、これからのことを楽しみにしている気持ちをできるだけ伝えようとしていたなぁ
きっとそれでも漏れ出す心持ちを、優子さんは感じていたのだろうけれど

たくさんの気持ちを抱えながら前に進む優子さんに、わたしなりの感謝と、そして心からのエールを、そんな気持ちでした

春から、お庭を整理したり室内をたくさん改装していたのを投稿で少しずつ眺めていて、先日
プリスティンのどいさんと2人で、暑い暑い日に久しぶりに優子さんに会いに行ってきました


元々優子さんのご実家だったというこのお家、ブロックガラスがあったり、天井が少し高かったりと素敵


わたしの実家にもこんな感じの電気がありました
かわいい


キレンジャクのティル
怪我をしていたのを保護してもう何年も大切にして一緒に暮らしています
ご飯もよく食べて、久しぶりのわたしとどいさんにちょっと緊張のティル



そして、そうだった
優子さんのおもてなしはいつもさりげないけれど
心尽くし

ちょっと美味しいおやつや、季節のお茶などを用意して待っていてくれる

お庭で採れたベリーをソーダ水と一緒に

ひんやりとしたこのちいさな口福に
ひとときほっとして和みました



お庭には以前のgentleの空気感がそのままに


さりげないお花や花器
やっぱり優子さんのものはすきだなぁ


そう言えば 冬にあった時、懐かしい優子さんの鞄をお直ししていました

白の別珍で、あちこちで優子さんにお会いすると腰のあたりに揺れていて、気に入ってたくさん使ってくれていました
汚れたりくたくたとしていても、それがとても愛おしくなる、それは本当に使ってくれているのを感じるから
雑に扱ったり、どこかにしまっていたからではなくて、まさに愛用してくれている鞄は、古くなってもどこか嬉しそうで、そういう場面に出会うとなんとも言えない気持ちになります

革のパーツがちぎれて、生地を破ってしまったというのでお預かりして、当て布をして新たに革を付け直すことにしました

お預かりしたときのもの


思い切ってお風呂に入ってもらいました
整えて革をつけて
きれいになってお渡ししたときのもの


芯を貼っているので、きっと使っているうちにまた浮いてしまうかもしれないけれど
優子さんならきっとそんなことはあまり気にせず
また秋になったら腰のあたりにゆらゆらさせて
使ってくれるだろうと思います

長い長いお付き合いの中で
少なくともわたしは力をもらい、励ましてもらい(優子さんはそんなつもりはきっとないけど)
支えてもらってきました

展示の打ち合わせをすれば
いつもわたしは帰り道に楽しくて
新しいいくつもの提案にお尻が少し浮き上がっているみたいな気分でした

植物を愛でておしまいになっても捨てられず
大切そうにあちこちにおいている姿が
そのまま優子さんの自然体で
わたしもどいさんもそういうところにホッとするのかな

みかちゃんそこに指を入れちゃだめ
鳥さんいやがってる。。。


めんこい笑顔で珍しくピンクのワンピ♪

新しいgentletreeさんの場所は
札幌市厚別区もみじ台東2丁目6-1

なんとわたしがかつてお仕事をしていた幼稚園と本当に目と鼻の先!
懐かしい場所をくる前で通って帰りました

わたしがお仕事してた頃、角を曲がったらそこに優子さんのおうちがあったなんて不思議

時が流れて、それぞれに日々に励んでいる
わたしもどいさんも優子さんもそれぞれに

タイプも境遇もみんな違って感じ方も違うけれど
がんばってるなぁと、お互いに思える人がこうして身近にいることはありがたいことです

幸せを願って、心からのエールを


おまけ

昨夜、寝ようとした時の窓の外
不思議と少し明るくて
水に映る景色がきれいでした

暑い毎日、地震も心配です
どうぞどうぞみんな大丈夫でありますように

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