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あかりの散歩道

プリスティンさんで開催中の「野の花あかり」
今日でちょうど1週間です

今回は毎日店頭に立つことなく
会期中にも制作して追加するという
これまでに無い展示スタイルでした

桜が咲いたとは言っても
連日寒く、薄手のダウンを着て散歩すると
やっぱりあちこちにちいさな灯りがともっているのでした

調べてみると
アオルリソウというみたい
この、繋がった根っこは
いつもわたしが刺繍する「散歩道」のモチーフそのもの
キバナノアマナ
毎年のこの季節に出会うのを
楽しみにしている花のひとつ
そして、タネツケバナ
たねちゃん
今年もかわいい


ちなみにたねちゃんは夜は眠ります
だいたい6時をすぎると
開いていた花びらを細くして
夜にはすっかり目を閉じています
寒さから身を守るのか
お花たちはちゃんと
自然のリズムの中で生きる術を知っている


せっかく、追加で制作するためにお休みをいただいていて、サクッとメガネケースでも二つくらい追加したらよかったのだけど
この灯りたちをどうしても刺繍にしたくて
2日かけてこれをちいさなトート鞄に仕立てました


まずはみんな
お水につけて元気でいてもらうこと
生地に線を引いて
だいたいのイメージを描いて
実際の花たちを手に
糸で描くように刺繍します

完成したトート
昨日、ワークショップに参加してくださった優しい方のお手元にお選びいただいて行きました


夢中で刺繍していた時のことを
しあわせな記憶として持っています

何度も何度も、何度もやり直した青い花と
葉っぱの色を重ねるために細かに糸の色を変えて
また手に取って眺めたこと
キバナノアマナの、細く澄んだ花の様子
すっかり仲良くなったたねちゃんの葉っぱは売り場で座りながら刺繍して仕上げたこと

どんな人のところで過ごすのだろうと
思い描きながらも
ただわたしが心のままに作っていることの熱
その熱が、わたし自身を支える不思議

この春にまたこうして
ちいさな灯りをかたちにできたことが
とても豊かでした

いつも制作しているものたちの他に
こうして今年も実際の植物を観察して刺繍する時間を大切にしたいなぁと改めて感じました




散歩道のトートが出来上がってすぐに
もうひとつ

忘れな草のおとも鞄を追加で作りました

久しぶりに、大きめの忘れな草を惜しみなく刺繍して、少し硬めの芯を貼って革の持ち手のちいさな鞄に仕立てました


ありがたいことに、作品たちはたくさんの方にお選びいただいて店頭はすっかり寂しくなりました
もしかしたら5/2を待たずに会期は終了となるかもしれませんが、お近くにお越しの際はぜひお立ち寄りください

昨日、一昨日と2日間のワークショップも楽しく終了して、わたしはお預かりした刺繍をポーチに仕立ててプリスティンさんにお持ちいたします

今日は雨
ここから北の地も色が濃くなっていきます

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