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灯の下で

大雪や大寒波の合間を縫って
プリスティン札幌の土井さんが小樽までJRに乗って打ち合わせに来てくれました

打ち合わせといっても、お蕎麦屋さんでの待ち時間の間に今年の春の企画展のアイテムを相談したくらいだけど、それでもわたしが前にとても気に入って作ったアイテムを土井さんが覚えていてくれてそれを作りましょうと言ってくれて嬉しかった
誰かと仕事をするって、わたしには限られた数少ないことだけれどどの方とのお仕事も気持ちよく、楽しく繋がっていられることはほんとうにありがたいことだなぁと思います

一緒に来てくれたのは紙を使ってアート作品を手がける作家さん
鶴田さん


昨年末、プリスティンでの展示会を見逃していたのでご本人にお会いするのは初めてだったし、彼女はなんとわたしより20歳も年下!
素朴で物静かで東京出身でありながら住みたいところに住むことにしているらしく、北海道に来るまでは岡山に住んでいたとか
ポツポツと、彼女のかけらを拾い集めるように話を聞くのも楽しかった

土井さんとはもう付き合いも長いので、
初対面でありながら自然体の鶴田さんと女3人
のんびりとしばし小樽観光をしたのでした


北一硝子
ショップの並びにカフェがあって
ここの灯りはすべてオイルランプ

薄暗い空間
テーブルにはそれぞれに仄かに灯るオイルランプ


蝋引きの傘がまた風情があって
光がやわらかい

天井からさがるおおきなおおきなランプの集まりと壁のランプ、そしてテーブルのランプ

数えきれないほどのランプは
たぶん毎朝灯されて、夜に消される
毎日毎日毎日繰り返し
オイルを足して灯りを灯す

すごい

パチンと電気をつけたお部屋にはない空気感

わたしたちにはきっと
そんな小さくも計り知れない違いを感じるセンサーがあって、それは手間を惜しまず作られた工芸品だったり、思いのこもった贈り物だったり、本当に好きで取り組んでいることに触れた時に感じるものと同じかもしれない

天井を見上げて
この広い暗闇を照らすのがすべてオイルランプなのだと気づいて「あ、だからか」と感じるもの
目で見ることから肌で感じること
呼吸をしてそこにいるだけでぼんやりと、だけどはっきりとわかること

そんなこんなで、3人ともこの居心地の良さにすっかりと和んで、まだお昼前だというのに
ここで女3人でソフトクリームを堪能
土井さんは相当気に入って、おかわりしたい!と言っていたけれどお昼は美味しいお蕎麦を食べる予定なので我慢

壁の全部にガラスの棚があって
中には古い瓶や箱などガラスのものがたくさん
ほんとうはひとつひとつ見て歩きたかった
何度も言うけど
壁も天井も全部このランプ
ほんとうにすごいこと


この薄明かりのなかでわたしたちは他愛ない話をいろいろしました

このごろ気に入っているドラマの話なんかも
家族以外とは久しぶりにしたなぁ

「ブラッシュアップライフ」
「ソロ活女子のすすめ」

どちらも女友達と分かち合いたい

ブラッシュアップライフはTVerで
ソロ活女子はNetflixでそれぞれご覧になれます

ソロ活女子とは、一人でやってみたいことを楽しむ女性のお話
もちろん大人数で楽しむ人がいたり、ひとりでなんてかわいそうと思われることもあるけれど
誰のことも否定せず誰のことも嫌な感じにならず
もちろん自分がひとりで楽しむことにもなんにも寂しさもなく、しなやかに心地よくそのひとつひとつを味わっていく
姉に勧められて見始めたのだけど、刺繍をしながらなんとなくつけて毎回ほんわかしています

自分を気に入っていたら、人のことをみんな優しく見られるものです
やっぱり自分を好きでいるって、大切なことかもねってなんとなくそんなことを感じています

必要以上に誰かと比べたり
羨んだり
恐れたりせず
小さなことはあまり気にせず
しなやかにいられたら
(そりゃずっとそうとはいかなくても)
みんなが少しずつ「そっちの方がいいな」って思えたら少なくともそう思えた人の周りは平和になっていくのかもな なんて
仄かな温かい灯の下で女友達とぼんやり過ごして
感じたのでした

明日はドロの一周忌
まだたった一年しか経っていないなんて
もう、何十年も離れているみたい
今日はあの日とおなじように
晴れ間と細かな雪が舞っています

温かな1日を


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