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【光る君へ】ドラマレビュー第13回更新です

クロワッサンオンライン 連載中、大河ドラマ「光る君へ」ドラマレビュー第13回更新です!
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クロワッサンオンライン「光る君へ」ドラマレビュー第13回

レビューでも書ききれない、段田安則さんの老いの演技について。
明子と兼家とが、ふたりきりになった場面でも凄かったです。目の前にいる人物が誰かわからない、さきほど説明されたが理解できない。何を言っているのか聞き取れず、もう一度言われたようだが、なんだろう?と、きょどきょどと目を泳がせる様子が、認知症であった祖父を思い出し、つらいほどでした。

そして、月光の中で道長に後継者の資格を説く場面。「民に阿るようなことはするなよ」。
陣定で兼家は目の前で何が話し合われているかちゃんと聞こえていて、理解できていたんですね。しかし、自分の意識をもうひとりの老いた自分が包み込み閉じ込めてしまっていた。
どれほどの苦しみであることでしょう。

生きていればどんな権力者も必ず老いる、その現実がもたらす悲劇。レビュー内で書きましたが、リア王を思い出します。
段田安則さんの芝居がドラマに奥行きと厚みを加えた作品序盤。第14話はいよいよ兼家の最期のようです。見届けましょう。

(つづく)

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