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虎に翼 第6話

明律大学女子部法科に入学したトラコ。髪型も前髪アリ&尻尾のような元気のよい三つ編みおさげから、七三分けのクルンとしたまとめ髪へとチェンジして、清楚かつ可愛い。

入学式で学長が「今年度こそ夫人にも弁護士資格を与えうる法改正が行われるのはほぼ間違いない」と挨拶した。
そもそも当時は、女性には選挙権すらない。明治末期から大正デモクラシーを経て、婦人の社会的・政治的権利獲得のために多くの女性たちが粘り強く、国と日本社会に働きかけてきた運動が、婦人弁護士制度の制定へとひとつ駒を進めるに至る。その過程である。

入学式会場に集った女性たちは、パッと見た感じ、年齢も着ているものも様々……女中にかしずかれた華族御令嬢(桜川涼子/桜井ユキ)までいる。
彼女の英語の挨拶に「イエス!」と元気に応えた大庭梅子(平岩紙)、彼女は新入生の中ではかなり年かさのようで、英語を解する。
本当にいろんな女性が集まってるなあ。

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そして、うわっと思わず声が出た、新聞記者・竹中(高橋努)。社会的に偉いおじさま…穂高先生(小林薫)に話しかける時は丁寧だが、横にいる若い女の子にはえらく雑な言葉。鉛筆でピッで「はい、一言」。
それがものを訊ねる態度か。こういうの、女は少なからず経験してきているのだ……。

同じく、うわっとなった、廊下で女学生をからかう男子学生。
「魔女部!」「嫁のもらい手がなくなるぞ!そもそもいないか!」

オノマチのナレーション
「これが母の言う地獄か…?だとしたら随分幼稚な地獄だな~」
ほんとだよと頷く。そしてこういう幼稚なからかいもまた、我々はさんざん経験してきているのだよ。それで傷つけたつもりか、バカみたい。中山先輩はしっかり傷ついてしまったが。

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そうそう、先輩が素敵だ。
オカッパ頭の久保田聡子先輩(小林涼子)、「~したまえ」男子学生のような口調がよく似合っている。
口調が優しく、涙もろいらしい中山千春先輩(安藤輪子)。

からかいに婚約破棄を思い出して泣き崩れる中山先輩と、それを囲む空気をなんとかしようとしたトラコに

「ヘラヘラヘラヘラして、うっとうしい」
「お前みたいなのがいるから、女はいつまでもなめられるんだよ。本当に迷惑」

短髪にマニッシュなスーツスタイル。
同じく新入生の山田よね(土居志央梨)の、苛立ちと言いたいことの一部は汲み取るが、久保田先輩の言う通りだ。少し言動に気をつけたまえ。ただ、トラコの行動に憤るよねを見ると、彼女もここまでの道のりに色々あったのだと想像されるのだ……あの男装は甲冑なのだろうな。

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「はて?」を自宅に持ち帰ったトラコと優三(仲野太賀)のやり取りに今日も笑わされる。
個性豊かな法科の面々、トラコの学びが楽しみだな!

(つづく)


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