進み行く選手のアイドル化という時代の流れ
私は"現在"のこの流れには反対だ
まずは率直に思っている事を述べておこうと思う。 私はこの数年加速してきた選手のアイドル化……もっと正確に言えば"ジャニーズ的偶像化"には強い違和感、そして懸念を抱いています。
それは一体何故なのか? この大きな流れの根本から辿っていきながら考えてみようと思います
全ては青学旋風から加速した
一体いつから?この問題を考えるにあたって欠かせないのが、原監督率いる青山学院大学の躍進でしょう。彼らは単純な強さ、速さ以上に、それまで時代を築いてきたどの大学にもなかったオンリーワンの魅力を持っていた。
監督を筆頭にしたメディア露出、SNSの活用
勘違いされるのが嫌なので先に書きますが、私はこの動き自体は大賛成です。はっきり言えば野球やサッカーと言うメジャースポーツに比べると人気の面で圧倒的に劣る陸上競技、トップを行くチームが時代の流れに乗っていくことでどことなく重かった業界全体の腰がファンも含めて上がったと思います──しかしながら"光"には"影"が"功"には"罪"がつきもの。
直接ではありませんが、この大きな流れがこれから語っていく昨今の問題へと繋がっている側面も、否定は出来ないと考えます
不純とも言える付加価値の創出~成り立った需要と供給~
TwitterやInstagramと言ったSNSは基本的に"人と繋がること"が目的であり、アクティブな発信者には"人に見てもらう"ことが同じ位大きな目的として並び立つ。これはほぼ全てのユーザーに当てはまるものと思います。
私ならば日大のファンと繋がること(=繋がること)、情報発信を通してファンを増やしていくこと(=見てもらうこと)この二つがメインになりますね。
このように実況を行うアカウントは数多く、私はどちらかと言えば後発でしょう。
それが成り立つのも学生長距離の動向結果に興味がある人(需要)>>>実際に観戦に動ける人(供給)のバランスが不等号のように釣り合いが取れていることが要因ですね。
そしてそれと同じように、陸上、駅伝がメディア発信によりライトに、より良い意味で敷居が低くなるにつれ、もう一つの需要と供給のサイクルが凄まじい勢いで拡大していきました。
レース中の選手の写真を撮りSNSへ投稿を行うこと
数々のレースで飽和状態のように見かける光景ですね。この需要と供給には、実際に競技を行っている選手も当たり前のようにSNSを利用している今、彼等にとっても大きなメリットになる可能性があると言う特長があります。これは素晴らしい好循環かなと。
ですが、そう上手い話ばかりではなく、この流れが加速していく中で、写真=外見を魅力としたスポーツコンテンツにありがちな問題に現在陸上界は、今初めて直面しているのかなと。
それが
アイドル的感性ファン=ライト駅女の大量流入
今まで交わることもなかった層が入ることによる摩擦です。新しいファン層の開拓、裾野が広がることは大歓迎なことだと思います。でも、それでも無視しきれない要素も否定できない。そんなジレンマにこれからの陸上界はぶつかるはず、と言うよりも既にぶつかっています。
常識の違い~体育会系と文科系~
同じ年の学生であっても体育会系と文科系は全く感性が違う。これはこの記事を読んでいただいている皆様も覚えがあることと思います。住む環境が違う。見ている景色が違う。ともすれば同じものを見ても思うことは全く違う
私が懸念し、憂慮しているポイントはまさにここなのです。悪気があるとかないとかの話ではない、常識が別物だと言うこと。そしてその折り合いをつけるのはそう容易いことではないと言うこと。
選手をアスリートではなくアイドルとして見なすことによって生じるマイナス要素の発生。そして需要と供給の矛先の変化、自己顕示欲と承認欲求の生み出す歪み
常識の違いと言う根幹が生み出す2つの大きな問題点
後半ではこの前半の課題提起と要因分析から、この点について具体的に書いていこうと思います。
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