ドキュンサーガ感想

ドキュンサーガ、インディーズ版と商業版のウェブ公開中のものを読んで、いろいろ頭の中でぐるぐる浮かんでくる感想をちょっと吐き出しておこうと思う。半分メモ。

ツイートによる感想だと断片的で逆に難しい。要約して話すことに慣れたコミュニケーション力のある人ならツイッターでもぜんぜんフィットするんだろうけど。


「ネタバレはどんなものでも嫌」な人は以下のWebページで先に読むといい
(やや不快な主人公によるエロ・グロ表現が8話まであるので飛ばしても良いかも)

青年誌系の性的な表現や残酷描写に慣れてる人ならまあ読めるはず。少年漫画の努力・友情・勝利のストーリーに泣いちゃう人はブラウザの戻るボタンだ。

商業版の方がややマイルド調整あり

いとまんさんHP(インディーズ版)
http://hasama.hippy.jp/dqn/


コミックウォーカー ドキュンサーガ(商業版)
https://comic-walker.com/contents/detail/KDCW_CW01202067010000_68/


メモ

SAGA サーガ サガ

エッダ
ヴィンランド・サガ
オウガバトル・サーガ
グインサーガ
ロマンシング・サガ

悪辣な勇者モッコスが人間に対しても魔物に対してもやりたい放題の殺戮やらなんやらを繰り返す序盤から、話は一気に過去編へと巻き戻り、そこから俄然面白くなる。どれだけ過去の話なのか、というところも重要な意味がある。

壮大な叙事詩の如き漫画ということで、火の鳥を例に挙げる人も多くてそれは俺も同意するんだけど、少し視点を変えると石ノ森章太郎のイズムを感じる。

「石ノ森作品」として意識されるよりは、どちらかというと特撮やアニメーションとして広く知られる作品群がある。改造人間やサイボーグ、人造人間など、通常の姿は人間のようでありながらも、どこかしら人間離れした能力を持ち合わせたヒーローが人間社会との軋轢に悩み折り合いをつけるべく踠き苦しむ有様を描く石ノ森作品。

化学的なあれこれも関連して突然変異で生まれた"ミュータント"たちと人間の間で巻き起こる凄まじいconflictを表したX-MENでもいいんだけど。

X-MENの場合は、マイノリティとして苦しみながらもヒトとの共存の道を模索するプロフェッサーX(チャールズ・エグゼビア教授)というハゲのおじさんが、「恵まれし子らの学園」というミュータントたちの施設を作って活動している。

それに対して人間と対立・闘争の道を選んだマグニートー(本名エリック・レーンシャー)のバトルが展開する。

ドキュンサーガでも穏健派はいるけれども、基本は「人間滅ぼそう」という空気の方が強い。人間サイドにも異形サイドにも色んな奴がいるけれど、基本的には異形目線で人間はめちゃくちゃ凶暴で非理性的な存在として描写されていて、異形の方が喜怒哀楽豊かに表現されていて彼らの生活に共感を呼ぶような話になっている。

アメコミ的世界観なら春アニメとして『僕のヒーローアカデミア』第5期がスタートしたけれど、あれの場合は特殊能力を持った人間が8割という世界なので、またやや特殊。

ドキュンサーガはX-MENの方が近いといえる。

語りたくなるし、8話ぐらいまでが凶悪な主人公の悪事自慢がつらくてハードルなのでその部分は推奨しにくいけどその先を読んでほしい気持ちになるマンガだ。面白いです。

ドキュンサーガについて語るというよりは、世界観に共通点のある作品の雰囲気を説明する、みたいな形になってしまった。

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