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あなたは合理的か?

壺の中に50個のおはじきがある。そのうちの20個は赤、30個は白である。
あなたは目を隠した状態でランダムに1個おはじきをとる。
どちらの色のおはじきを取る確率が高いか?という問題を出された時、大半の人は白と答える。
この「50個のおはじきの中に20個の赤おはじきと30個の白おはじき」という元々の比率を「基準率」という。

さて、問題だ。
Q1,リンダは31歳の独身女性。外交的でとても聡明である。専攻は哲学だった。
学生時代には、差別や社会主義の問題に強い関心を持っていた。また、反核運動に参加したこともある。
次のうち、どちらの可能性が高いと思いますか?
1、リンダは銀行員である
2、リンダは銀行員で、フェミニスト運動の活動家でもある。

さて、あなたはどちらを選んだだろうか。
この問題に、答えなどないのだ、しかし、このような問題に対して、どのように自分が考えたのかはある程度わかる。

この問題と論理構造は同じ問題を解いてほしい。
Q2,佐藤さんという20歳男性、会社員について。
次のうち、どちらの可能性が高いと思うか?
1、この人の髪の毛は黒である
2、この人の髪の毛は青である

さて、あなたはどちらを選んだだろうか。
多分、1番を選んだのではないだろうか。なぜだろう。
一般的に20歳の男性、そして会社員は髪は染めてないからである。
とても自然のことだ。
つまり、あなたは元々の何かしらの自分の基準率を使って確率が高い方を選んだのだろうと思う。

では、Q1の時はどうだろうか。多分あなたはなぜか2を選んだのではないだろうか。
2は銀行員をしている人、かつ、フェミニスト運動の活動家でなければならない。基準率がとても低い方をあなたは選んだのだ。

Q2では自然に出来たことがQ1にはなぜか出来なくなった。
それは、あなたの中でもっともらしさみたいなものが働いて、都合よく辻褄のあうストーリーをでっち上げたのである。
よく注意しないと、一貫性、もっともらしさ、起こりやすさは簡単に混同してしまう。

最後に、もう1問。
想像してほしい。あなたの前に正六面体のサイコロがある。四つの面は緑、二つの面は赤である。
そして、こちらで赤と緑が出る順番を三通り示した。下記の三通りの中から一番起きそうな順番を一つだけ選んでほしい。
1、赤緑赤赤赤
2、緑赤緑赤赤赤
3、緑赤赤赤赤赤

さて、どうだろう。さっきの問題を生かして合理的に解くことができただろうか。
ちなみに答えは1である。
では、また次回!
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