いのちのまつり
この絵本と出会ったのは何年前だろう。
もう十年以上は経つのかな。
安曇野で見つけた印象に残っている二冊の絵本。
その一つ『いのちのまつり ヌチヌグスージ』。
僕にとってこの絵本との出会いがあったから今の道にもつながっていると思う。
キャンプや遊び場でも子どもたちにも読み聞かせをしていたのを思い出す。
二十四節気は清明の候。
清明は、野の草木も清らかな明るさに輝いているような様子を表すそう。
草木の芽吹き、あふれる花々、生きものたちも生き生きとしてくる時期。
そして、沖縄出身の奥さんと出会って知った沖縄の文化。
「シーミー」(清明(シーミー)祭)
お墓の前で、親族が集まりみんなで食事をいただく。一年でも大きな行事となっていることを知りとても驚いた。
なぜ、ウートートー(拝む)するのか?
なぜウサンデーサビラと、捧げたお供えものをみんなで食事するのか?
お墓だけでない、ウートートー。一つ一つが今に受け継がれてきた大切なもの。
大きなお墓はそれだけいのちのつながりを大切にされてきているからなのかと思う。
両親あっての自分、その両親も同じように両親がいたのは事実。
自分のルーツをしっかり知っているから沖縄の人は温かいんだなと思う。
先祖を大切にするということに気づかせてもらった。
ほとんど無関心でいた自分。
今こうして、自分からはじまるいのちの物語を紡ぎはじめて、たくさんの気づきと次代への想いへと結ばれてゆく。
沖縄へは行けないけれど、大切なことにいつも気づかせてくれる沖縄。
沖縄と本土を結びたい。
3月のお彼岸から、4月のシーミー。
過去を生きた先人たちはこの時代、これからの時代に何を遺していきたかったのか。
人と人とのつながりは横のつながりだとしたら、自分から辿るつながりは縦のつながりなのだろうか。
たくさんのつながりが今を生きる糧となる。
『いのちのまつり ヌチヌグスージ』
作:草場一壽 氏
絵:平安座資尚 氏
いのちのつながりを感じられる絵本。
ぜひ手にとってみてほしいです(^^)
見開きのページがまた迫力あります✨
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