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初見殺しの多い就活における情報を取りに行く力

こうして書く情報すら、私の脳を通した二次以下の情報であり、私を信じるか自ら一次情報を探すかの2択に迫られます。人生のかかった就活においては特にちゃんとしないとやばい情報はちゃんと自分で裏を取りましょう。




友人と某企業の能力試験といってテストセンターに行ってきました。就活でいう能力試験には自宅などで受験可能な「Webテスト」と各都市にあるテストセンターの端末で受験する「テストセンター受験」の2種類があるようです。その上また厄介なことに、SPIや玉手箱といった試験に分かれている上、玉手箱の中にCAB・GAB、IMAGESといった試験タイプが内包されている(?)ようで、もう何が何だか、といった感じです。

その企業はテストセンター受験の例題を見ることができ、計数、言語、英語の出題形式を把握することができました。それは別にいいのですが、問題はここからです。同様の試験タイプの計数について、参考書には「電卓使用可」と書かれていたのに、テストセンターの受付で確認すれば一切の持ち込みが不可だというじゃあないですか。受験5分前に悟った私は持ち前の筆算力を久々に活かし、なんとか耐えたわけなのですが、電卓が使用できると思い込んでいた友人は少しかわいそうな気がしました。この話のオチは、「Webテスト」を受験する前提の参考書であり「Webテスト」では電卓使用可だが、同じ試験形式の問題でも「テストセンター受験」の場合はその限りではない、ということでした。いつの日かに受けた簿記三級がテストセンターに電卓を持ち込めたのも私の思い込みを加速させましたね。

後から調べると殊に就活においてテストセンターでは、多くの場合で電卓の使用が許可されていないようですね。この情報さえ知っていれば概算、近似の練習までできたのですが、不幸にもかつての僕にはできませんでした。まだまだ面接すら始まっていない就活初心者ですが、このような初見殺しを幾度かは経験した気がします。どうすれば電卓の使用可否について事前に調べることができるのでしょうか。

①構造と包含関係を捉える
今回の場合、自分が使用しているのが「Webテスト」を前提としたものの中の玉手箱であり、テストセンターで受ける玉手箱とは違うものである、という認識が必要だったのでしょうか。試験内容は同じだが試験形式が異なる。特にパソコンで受ける点も共通しているため、これだけで電卓の使用可否が分かれるとは思いつきにくいだろう。ただし試験形式を表す修飾句(シュウショクだけに、、)が異なる以上、これは明確に別物であるといって過言ではないような気がします。

②例外の存在を常に疑う
使用していた参考書が一次情報であるかに関わらず、その試験を用いる企業が例外的に電卓の使用を認めない可能性は十分に考えられた。むしろこちらの方が現実的に思いつくものであった(今思えばの話だが)。その企業はまあまあ名の知れた企業で、ミーハー就活生として一回受けてみるか的なノリでした。もちろん私より遥かに優秀な学生をターゲットとしていることは言うまでもなく、市販の参考書をサラッと見ただけで試験を通過できるなんて浅はかな私を弾こうとしている、とも後付けできてしまいます。つまり、そういう企業の思惑を(不適切にでも)汲み取ろうとすることで初見殺しを予見できる気がします。この偏屈なスキルはESや面接でも応用すべきものな気がします。こうは考えたくないですが、社会人になって「ビジネス」が付き纏うと、搾取から逃れる防衛策とも言えます。



情報を取りに行く力には、次の2種類を含みます。
①データが正しく、言葉の定義なども記載されていて論理的に扱いやすい情報を獲得する力
②その情報について知りたいと興味を持つ力
情報収集能力というと①のような正確なデータを得る力が思い浮かびがちだが、今回僕が殺されたのは、電卓が本当に使用できるのかと疑えなかった、つまり②によって電卓の使用可否を調べるという好意に至れなかったことが原因でした。その企業の受験案内から電卓の使用可否について一次情報としてもらえれば問題はないのだが、現実はそうでなかったために誤った情報を信じ込んでしまった。一般化すると、参考書に書かれているような一般事例から、個別企業でもそうだろうと勝手に推測したことが原因なのか。確かにこれは高度な初見殺しであったが、より低レベルな初見殺しにも応用できるはずである。つまり「推測」するときは注意すべきである。A社の営業職は飛び込み営業をさせられるから、同じ営業職としてB社でも飛び込み営業をさせられるだろう、と本気で思い込む人は少ないだろう(そう信じたい)。これは、営業職という一般的な分類とA社という個別的な例を往復し、個別の例が一般的に他の例でも当てはまるように推測しているのである。流石にこの例では、A社の営業職とB社の営業職が別物であることはわかるが、一方でWebテストの玉手箱とテストセンターの玉手箱が別物であると気づけなかったのが今回の例である。


いやいくら考えても、「Webテスト」で電卓がいいならテストセンターでも(ちゃんとした電卓であることを確認した上で)使えるべきではないか?試験内容も同じだし、電卓不可だから特別計算が単純になるわけでもなかったので、単純にそういう学力検査の位置付け、ということで理解していいのだろうか。そういえば、大学受験でもそんな話を聞いた気がする。問題が難しいのがみんな同じなのだとしたら、そこで差がつくわけではないから安心しなさい、と。とにかく、テストセンターには覚悟して行け、といかにも具体的な学びを得た今日でした。考えれば考えるほどこじつけする以外にやることがなくなるので、そういうもんだと割り切ることにします。あと雨やばかったね。

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