靴の歴史01

 前回の考察でも書いたが、インソールは靴の一部であり、靴の構成要素である。インソールを考えるためにはまずは靴を理解することが重要である。

 靴の形になる前はサンダル状のものや足を覆うもの(ここでは履物とする)である。そこまで遡ると、履物の歴史は非常に長いものである。履物で現在発見されている最古のものは、アメリカで発見された9000年前のものでヨモギの樹皮性のものである。また、革で作られたものではアルプス山脈で発見された5000年前のものである。靴の形をしたものとしてはアルメニアで発見された5500年前のものになる。

 この3つの物はどのような目的で古代人が履き始めたかを考えると、彼らが生きていく為に食料を求め行動範囲を広げていく必要があった。しかし、新しい土地は様々な地形をしてたり、寒暖差が激しい土地であったため、移動するためには足を保護する必要があった。そこでまず、岩場や、低い硬い植物から足裏を守るために足裏を樹皮など覆い、蔓などで固定した。その後暑さ、寒さから足を守るために足の甲部を革などで覆い保護したと考えられる。

 このように靴(履物)の始まりは足を守る目的で使用され始めたと考えられる。ここから、更に様々な靴(履物)が作られていくことになる。今日のとことはここまでとする。

 最後にふと、現代の日本で靴を履くことの目的を考えると、足の保護はもちろんなのではあるが、それが何から守っているかを考えると、それはアスファルト舗装された道からの保護ということになる。色々な考えはあると思うが、アスファルト舗装は自動車が走りやすいのためのものである。アスファルト舗装は人間の足には硬すぎるし、夏は熱く、冬は冷たい、裸足で歩けるものではない。暮らしを便利にするための物から足を守るために、何も考えずに適当な靴を履き、足を痛めつけている現代人、、、、何とも皮肉なはなしである、、、、、

参考
WEB
Wikipedia”靴” https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9D%B4#%E5%8F%A4%E4%BB%A3
書籍
腰痛・下肢痛のための靴選びガイド 第2版 田中直樹著 日本医事新報社 


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