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Debianが胸熱過ぎる

皆さんこんにちは、若者に色々役に立つ情報をたまに呟いているおじさんです。

仕事の関係で、マイクロサーバーを作ってみたいなぁと思って色々探していたところ、プラットホーム(Plat’Home)という会社を見つけました。どこかで聞いたことがあるなぁと記憶をたどっていたら、ソフトイーサが話題になった時に登場した名前だということが、会社の沿革を見て分かった。ソフトイーサはソフトウェアでVPNトンネルを構築することができるお手軽ソフトだが、当時HTTPSを使ったSSL-VPNは、社外から社内へIT管理者に無断でバックドアが作れてしまうということで世間を騒然とさせた。多くのIDS/IPS(不正侵入検知技術)では、ソフトイーサを検出するシグニチャ(パターン)を次々とリリースし、この不正なバックドアをつぶしていった。ソフトイーサ自体は違法なものではなく、使い方によっては問題があるソフトウェアですが、ソフトウェアとしてはとても優れており、2000年前半は、日本でも様々なソフトウェアが開発されていたことを代表する製品です。

話がそれてしまいました。プラットホームの製品でOpenBlocksというマイクロサーバーがあるのですが、このA16というモデルにdebian(プラットホームでは小文字でdebianだったのでそのまま書きましたが、大本ではDebianを使っているようですね)が実装されているところから今回のタイトル回収が生まれます。Linuxにはディストリビューションと呼ばれる、配布パッケージがあるのですが、その中の1つにDebianがあります。Debian以外には、RedHatやSlackwareがあるのですが、通常企業用途で利用する場合、サポートがあるRedHat系を選ぶことが多く、僕の中ではDebianをちゃんと触ることはなく時が流れていきました。で、今回たまたま興味を持ってDebianのHPを除いてみたら、あまりに胸熱なコメントが書かれていたので、このnoteを書き始めました。

昨今、オープンソースの世界で有名になった物も、次々と商用化して、企業利用において無償で利用することが難しくなりました。テストや個人利用などは今まで通り無償で利用できますが、企業利用になるとライセンス購入が義務になったりと、当たり前の動きなのですが、以前よりは使いにくくなっている気がしています。そんな中、Debianが一貫して貫いているのは、
フリーです。
DebianのHPの中でも繰り返し、フリーであることを明言しており、その説明が、いちいち胸熱なのです。読み進めると、世界中にいる1000人以上のボランティアの空いた時間を使ってDebianの開発は進められていますが、その天才たちの努力の結晶をなんと無償で提供しているというのです。その中で、ソフトウェア業界の核心を突く話もしています。ソフトウェアは、一度開発してインターネット上に公開してしまえば、それをダウンロードすることで誰でも無償で使うことができます。

「大半のソフトウェアは 100 USドル以上もするのに、どうして Debian は無料なのですか?」

という質問に対して以下のように回答しています。

この質問よりは「ソフトウェア企業はどのようにして、 そんなにたくさんの料金を巻き上げているのか?」 という質問の方がより適切なものではないでしょうか。

核心

この文章には、ボランティアで製品開発をしているこのプロジェクトの信念のようなものが詰まっている言葉だと感じました。(是非、HPで確認してみてください)そして、何故ソフトウェアメーカーは利益を上げることができるのかを分かりやすく説明しているように感じます。この文章を見て、ソフトウェアベンダーに勤務していた頃を思い出して、この真逆なことを聞いていました。「ソフトウェアは一度開発してしまえばいくらでもお金を稼ぐことができる。」あ、勘違いしないでください、僕はDebianの崇高すぎる信念に感動したのであって、ソフトウェアベンダーがお金を稼ぐこと自体を否定しているわけではありません。現に僕もその一端を担っていたのですから。

NASDAQに上場している新興のソフトウェアベンダーは星の数ほどありますが、その中で大成して生き残れるベンダーはそう多くありません。また、上場前に大きな会社に買われてしまうベンダーもいます。NASDAQ100指数の会社をパッと見渡すと、何社かはソフトウェアベンダーがいますが、実は今はソフトウェア開発だけでなく、クラウド事業も展開しているベンダーがほとんどです。皆さんご存じのマイクロソフトもAZUREというクラウドサービスを提供していたり、Appleなどは、Macの販売からiPhoneそしてiCloudとやはりクラウドプラットフォームへ進化しています。Crowdstrikeはエンドポイントセキュリティソフトウェアの会社ですが、名前の通りソフトウェアとクラウドを連動させていて、やはりクラウドビジネスの一環です。Adobeでさえクラウド事業を展開しています。

また、話がそれてしまったのですが、僕は、このようなNASDAQ指数に加えられる企業とはある意味対極に存在するDebianというプロジェクトが、なんだかソフトウェアエンジニアの良心のように感じてしまいました。僕も今度自宅でDebianのサーバを構築してみようと思います。Mac版の仮想OS環境も作らないといけないので、ちょうどいいかもしれません。最近だと、大容量のUSBメモリもあるので、その中に構築するのもありですね。

所で、2TBのUSBメモリをAmazonで発見したのですが、これって使えるんですかね?

今回のサムネはAdobe Fireflyで作成したAI画像「rising sun on the snow mountain」

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