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初めまして!小池です。

みなさん、初めまして!

本作の監督・脚本を務めます、小池太郎です。

現在、絶賛準備中の映画「ナーストゥザフューチャー」、今回は本作の成り立ち、キャストのみなさまの他己紹介、そして製作にあたっての意気込みを書いていきたいと思います!

💊成り立ち

脚本を書いたのは今から5年前。

大学生だった私は、ある日、友人で看護学生の女性から、彼氏との関係について相談を受けました。

ラインを送っても既読無視、デートの約束より趣味を優先する彼氏に憤りを感じていた彼女。でも、一緒にいると楽しい、と言います。

楽しいなら、ちょっとルーズでも別にいいんじゃない?と告げた私に、彼女は「愛し合いたいんだよ、周りの彼氏彼女みたいにしたい」と答えました。

上手く返事ができなかった私は、彼女とその彼氏を主人公にした物語を描いて見せることで、彼女の悩みを解消しようと考えました。

その時完成した脚本が本作でした。結果的に完成前に彼女は男性と別れてしまい、脚本を見せずに終わってしまいました。

何度か推敲するうちに、本作に愛着を持ち始めた私は、製作会社に持ち込んだり、映画製作をしている友人に見せて、作って欲しいとお願いしました。しかし、返ってきたのは「つまらない」、「面白くない」の言葉。

漫画化すれば読みやすくなって、面白がってくれるかな?と考え、漫画にしたりもしましたが、周囲の評判はそれでも変わらず…でした。

↓当時描いた漫画です。

その後、この作品は放置状態でした。

それから年月が過ぎたある日。私は映画製作のオンラインサロン「FOLLOWING」の情報を見つけ、興味を持ち加入。

企画を出し合い、サロンメンバーで映画を作る…がコンセプトの本サロン。自分も企画を出したい!と考えた時、真っ先に浮かんだのが「ナーストゥザフューチャー」でした。

メンバーが集まる自信はあまりなく、「まあ出すだけ出しとこう」と、企画書と脚本をサロン内で流しました。すると、何人かが興味を持ってくださり、製作が決定。外部スタッフやキャストも公募したところ、百名近い応募をいただきました。

何より驚いたのが、「漫画を読んで、面白いと思って応募した」という声を多くいただいたこと。この作品を「好き」と言ってくれる方がいたことを知り、とても嬉しかったです。

そこから、応募いただいた方と面談を行ない、現在のスタッフ&キャストが決まっていきました。

💊キャストについて

まず、主人公・岩川悠美を演じてくださる、近藤珠里さん。

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近藤さんを初めて知ったのは、noteでした。

いわゆる「note記事漁り」が好きな私は、その日も色んな方々の記事を読んでいました。その時目についたのが、近藤さんが「こんじゅり」名義で連載しているnote記事たちのひとつ、「誕生日」。

この方の考え方、気持ちの捉え方が、「ナーストゥザフューチャー」の岩川悠美、そして、苦しんでいた頃の私の心情に近いものを感じたのです。

気になって、「こんじゅり」で調べたところ、女優をしていることがわかり、すぐにツイッターのDMで出演オファーをしました。

翌日、こんじゅりさんから出演の承諾をいただき、現在に至ります。

続いて、悠美の彼氏・康平を演じる、近澤智さん。

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近澤さんは、シネマプランナーズのキャスト応募の記事から応募いただきました。

最初にお写真や、動画を拝見した際は、ダサキャラである康平に合うかな…?という不安がありました。既に康平役をお願いしようとしていた役者さんもいたため、「面談で丁重にお断りしよう…」と思っていました。

そして、迎えたオンライン面談当日。ダサキャラが近澤さんに合うのか不安であることを正直にお伝えしたところ、近澤さんはこう仰いました。

「イケイケのキャラを演じることが多いし、そういったイメージをもたれるんですが、本来の自分はダサい人間なんです」

こ、こんなイケメンが…?しかし、話していくうち、徐々に近澤さんの「人間らしい泥臭さ」が垣間見え始めたんです。

こ、これはもしや…私と同じ「ダサメン」側なのだろうか?

私は近澤さんに、康平のセリフを読んでいただくことにしました。

すると…見事にダサかったのです。「人間らしさ」と言うのでしょうか。例えるなら、学校の教室でスクールカースト上位にいる人に、話しかけたら親近感のある存在だった…みたいな。

そんな近澤さんの人柄に惚れ、その場でオファーをさせていただきました。

続いて、未来の悠美である、糸田悠美を演じる、井場景子さん。

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役者としてのキャリアも長い井場さん。

今回、キャラクターとして最も難しいのが「糸田悠美」だと考えていたので、ベテランの方に演じてほしい、というのは製作初期から考えていました。

役者として輝かしい経歴を持つ井場さんに、かなり緊張しながら面談をスタート。しかし実際お話しすると、とてもフランクでお優しい方でした。

井場さんなら、糸田悠美をお任せできる。そして、若手キャストとも壁を作らずに交流してくださるに違いない。そう考え、面談時にオファーをさせていただきました。

続いて、岩川悠美の親友・芝浦カナを演じてくださる、稲荷ここさん。

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芝浦カナのモデルは、中学時代の私でした。

何かをやりたいけど、その勇気もない。主張したいけど、嫌われることを恐れて愛想笑い。「都合のいい存在」を演じ続ける自分。

踏み出さなきゃいけないのはわかってる。でも、周りや友人の目を気にして踏み出せない。

稲荷さんは、近澤さんと同じくシネマプランナーズから応募いただきました。応募した理由をお伺いすると、

「ずっと、演技をしたいと思ってました。でも勇気が持てなかったんです。大学4年生になり、学生生活の最後に思い切って挑戦しよう、と思い、応募させていただきました」

と仰られたのです。その時の、不安に抗いながらも真っ直ぐ力強い意思に、中学生当時の私、そして、芝浦カナに重なるものを感じ、面談時にオファーさせていただきました。

続いて、カナの彼氏・三上を演じる、久保宏貴さん。

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久保さんのお写真や動画を拝見した時に、「三上だ!」と思いました。

三上は久保さんしかいない。面談前からオファーを決めていました。なので、オファーを断られた場合どう引き留めればいいか…の想定返答リストも作成していました(笑)

三上は、「他人を慮る」ということが若干苦手なキャラです。中盤、そんな自分を見つめ直すことになるのですが、そのキャラを好演してくれる予感が、久保さんには感じました(実際の久保さんはフランクな好青年です!!!)

続いて、悠美やカナの研修指導看護師・荒島久美子を演じてくださる、栗田惠子さん。

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本作で登場する「荒島先生」というキャラは、「看護師を辞めなかった場合の岩川悠美」でもあります。

終盤、悠美は荒島先生に対峙することになるのですが、その時荒島先生が悠美にぶつける「言葉」の重さを好演してくださるのは、栗田さんしかいない、と思い、オファーさせていただきました。

また、栗田さんは本作のとある場面に対し、厳しくも暖かいご指摘をしていただきました。そのご指摘が、私自身悩み続けていた部分だったため、「作品を真摯かつ丁寧に読み解いてくださっている」ことに感銘を受けたのも、オファーの理由のひとつでした。

以上、総勢6名の方々が、本作のメインキャストとしてご参加いただきます。

💊制作にあたっての意気込み

幼稚園児だったころの私の夢は「映画監督」でした。

ずっと映画が好きで、絶対に映画監督になると決めていました。

そして。大学に入学。並行して映像会社でアルバイトを始めました。

そこで待ち受けていたのは、パワハラとセクハラが横行する、劣悪な環境。若手は台本で叩かれ、現場でミスをしたら飲み会でバリカンで坊主にされる。女性スタッフは胸を揉まれ、先輩スタッフは他人の悪口ばかり。

「石の上にも三年」という言葉を信じ、アルバイトを続けました。

三年後にはそう言った目に遭うことは減りましたが、代わりに自分が「パワハラ側」に回らないといけない立場になりました。

絶対にやらないと固く誓い、それを行うスタッフを制することを試みましたが、「習慣」として当たり前のように存在する「環境」に、私は為す術もなく、結果、アルバイトは辞め、卒業後も他業界へと就職しました。

映像業界に進んだ友人に聞く限り、この状況は現在も変わらないようです。もちろん会社によるんでしょうが、「悪しき慣習」が未だ根強い業界なのは間違い無いでしょう。

私は一度、パワハラを行うスタッフに、どうしてそんなことをするのか?と聞いたことがありました。彼は私のケツを蹴り上げ、こう言いました。

「こうやってウサ晴らさないと、作品なんて作れないんだよ。みんなが笑って楽しく、なんて、遊びの世界。こうしないと良いものは作れない」

絶対に違うと思いました。でも、言い返せなかった。

今回、私は「ホワイトな現場を作る」ことを目標に掲げています。それが、彼らへの、そして、映像業界への復讐だと思ってます。

「明日の現場楽しみだな!」キャストとスタッフがそう言い合える現場。撮影が終わってからも、家族のようにそこにいて、いつでも戻ってこれる場所。

そういう現場にしてやる、と、考えています。

俺たち20代が未来を作って行こうってのに、パワハラオヤジオバハンにゴマすって生きてどうすんだよ!俺たちが「悪しき慣習」をブチ壊さずに、誰が壊すってんだよ!

本作のテーマは、「泥臭くても、周りにばかにされても、何度も立ち上がって壁を壊しにいけ!」です。それを、制作現場でも実践するつもりです。

スタッフができなかったら、俺がやればいい。ミスしたら俺が責任とればいい。できたらみんなで「さすが!」と褒め合えばいいんです。

それでも良い映画はできる。

映画は「誰かの背中を押す」ために作るんです。足を引っ張りあってできた映画で、誰が救われるというのか。

本作の制作中にも、一部、パワハラスタッフが入っていた時があります。彼(彼女)には即抜けてもらいました。「私を怒らせたら怖いよ」と脅されましたが知ったことあるか!

俺たちはそんなヤツらに屈しません。

映画「ナーストゥザフューチャー」、ぜひご期待ください!!!

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