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地域とアートがつなぐ時

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長野県 安曇野 松川村での「アートプロジェクト」をご紹介するシリーズです。 大学時代に関わっていたプロジェクトを振り返り、再考しています。
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記事一覧

地域とアートがつなぐ時 #6|松川村の文化と食を伝える絵本④

長野県 安曇野 松川村での「アートプロジェクト」をご紹介するシリーズ「地域とアートがつなぐ時」。 2014年に出版された絵本『とんすけとこめたろう—はじめての 松川村—』を、数回にわたってご紹介しています。 この絵本は、松川村の文化と食を継承するため、「松川村の暮らしと行事食を伝える会」(以下、「伝える会」)と武蔵野美術大学が共同で制作。 「松川村 絵本プロジェクト」としてプロジェクト化し、2年間かけて制作・出版しました。 前回の記事では、私たち学生が松川村の文化を学

地域とアートがつなぐ時 #5|松川村の文化と食を伝える絵本③

長野県 安曇野 松川村での「アートプロジェクト」をご紹介するシリーズ「地域とアートがつなぐ時」。 数回にわたり、2014年に出版された絵本『とんすけとこめたろう—はじめての 松川村—』をご紹介しています。 この絵本は、松川村の文化と食を継承するため、「松川村の暮らしと行事食を伝える会」(以下、「伝える会」)と武蔵野美術大学が共同で制作。 「松川村 絵本プロジェクト」としてプロジェクト化し、2年間かけて制作・出版しました。 (私は学生メンバーとして参加) 絵本が完成する

地域とアートがつなぐ時 #4|松川村の文化と食を伝える絵本②

長野県 安曇野 松川村での「アートプロジェクト」をご紹介するシリーズ「地域とアートがつなぐ時」。 前回から、2014年に出版された絵本『とんすけとこめたろう—はじめての 松川村—』をご紹介しています。 この絵本は、松川村の文化と食を継承するため、「松川村の暮らしと行事食を伝える会」(以下、「伝える会」)と武蔵野美術大学が共同で制作。 「松川村 絵本プロジェクト」としてプロジェクト化し、2年間かけて制作・出版しました。 今回は、「松川村 絵本プロジェクト」をスタートする

地域とアートがつなぐ時 #3|松川村の文化と食を伝える絵本①

長野県 安曇野 松川村での「アートプロジェクト」をご紹介するシリーズ「地域とアートがつなぐ時」。 今回は、2014年に出版された絵本『とんすけとこめたろう—はじめての 松川村—』をご紹介します。 絵本を制作した背景この絵本は、松川村の文化と食を伝えるため、「松川村の暮らしと行事食を伝える会」(以下、「伝える会」)と武蔵野美術大学が共同で制作しました。 「伝える会」のメンバーは、松川村の農業を担ってきた女性有志の方々です。 メンバーのみなさんは、時代の流れとともに、松川

地域とアートがつなぐ時 #2|松川村で11年継続したワークショップ

長野県 安曇野 松川村での「アートプロジェクト」をご紹介するシリーズ「地域とアートがつなぐ時」。 今回は、2002年から11年継続したワークショップ「安曇野まつかわサマースクール」についてお話しします。 第1回の記事で、「アートプロジェクト」とは、地域資源にアートを掛け合わせ、地域を活性化させる取り組みだと言えると書きました。 (参考:経済産業省|地域の活性化に向けたアートプロジェクトの手引きとなる「×ART(かけるアート)スタートアップガイドライン」を公表します) 私

地域とアートがつなぐ時 #1|長野県 安曇野 松川村でのアートプロジェクト

「アートは、社会でどんな役割を持つのか?」 大学に入学するまで、自由気ままに絵を描いてきた私にとって、この問いかけは最大の難問でした。 私が所属していた武蔵野美術大学 造形学部 芸術文化学科のテーマは「芸術文化と社会をつなぐ」こと。 芸術文化には、音楽や演劇、映画、アニメーションなどが含まれますが(参考:文化庁公式サイト「芸術文化」)、「両者をつなぐとはどういうことなのか?」最初はまったくイメージがわかず……。 また、「社会とつなぐ」ためには、社会におけるアートの役割を考