日記(2023/01/31) 「みんなの「わがまま」入門 / 富永京子」読了 #まじ日

「みんなの「わがまま」入門 / 富永京子」

私含め日本人はあまりに怒り方を知らないのでは……?と思い、社会への怒り方、すなわち社会運動について書いてある本入門的な目的で読みました。
中高生を意識して書かれているということで、言葉も例もかなりわかりやすくて、サクッと読めました。

怒り方を知りたいと言いましたが、実際の怒りはもう少し日常に即しており、地道で曖昧だったりするのだなと思いました。
目の前のことに反射的に言い返すとか、立派な意見を述べるとか、それこそデモに参加するとか、そういうことばかりが社会運動ではなく、例えば、賛同しない冗談に笑わないと言ったことも、十分抗議的な行動になり得るのだということです。
なにかモヤモヤすることがあったときに、発生原因にアタックすることが必ずしも得策とは言えず、まずは周りに共有して共感者を増やすとか、ビラなどで考えを知ってもらうとか、そういう地道な活動から始めてみるのも良いというのも、意外と(?)ストリートは地味なもんだなと思いました。
そして、たぶん、大事なのが、社会は簡単には変わらないことを理解することだと思います。選挙のたびに無力感を覚えて萎える昨今、折れて放棄して何もしないよりは、そういうもんだと思いながら少しずつ何かしらの行動や意思や思考を生むということに意味があるし、それは社会運動的でもあるんでしょう。

1番、へぇ〜って思ったのが、最初に出てきた個人化の話です。多様性がすすんだ結果、他人と共通する部分が減り、モヤモヤが個人のものになる。そうすると、他人とモヤモヤをシェアするのが難しかったり、主張に対して共感が得られなかったりする。と、運動が起こりにくい。
なるほどな〜〜と思いました。
だからこそ、他人の「わがまま」をいったん聞く、アウトかセーフかは後でみんなで判断する、議論のプロセスも含めて意味のあるものだと認識する、必ずしも白黒つけることを目的としないといったことを共有して、「わがまま」が言える社会/コミュニティにしていく必要があるのだそうです。

ふんふんって読みましたが、私は最近、そういうモヤモヤについて考えるのも勉強するのもすっかり放棄してしまっている自覚があります。ジェンダーについてもかなり遠目から見るようになってしまったし、もっとカジュアルな趣味周りのあれこれも疲れるから目を閉じるという選択をしています。
ただ、ブレがあってもいいものだと、この本では言われてました。対象も温度感も関わり方も、一貫を強く求めないこと。じゃあ別に今の状態が必ずしも悪くはないのかな(良くもないだろうが)、なんかのタイミングでもう少しギアを上げられたらいいのかなと、逆に前向きになれてよかったです。


というわけで、宣言通り今日は本を読みました。
明日も本を読むぞ!あと、感想というか読書メモを書けてない本があるので、書きたい!

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来月は2/18予定、テーマは「2月」です!
gainen.the.sun@ジーメールまで!
普通に読んでおもしろかった本とかも教えてほしい。

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