日記(2023/02/14) 「銃後のアメリカ人:1941~1945 ―パールハーバーから原爆投下まで― / リチャード・リンゲマン」読了 #まじ日

「銃後のアメリカ人:1941~1945 ―パールハーバーから原爆投下まで― / リチャード・リンゲマン」読了。

戦争について学ぼうシリーズ。
日本がどうやって戦争に向かっていったかは徐々にわかってきた気がするけど、アメリカってそのときどんな感じだったんだ?と思って読みました。
が、全部で530ページあって、しかもかなり細かい固有名詞が多くて、途中で疲れてきてしまい、正直かなり流し読み、というか、流し見をしました。時系列に並んでるわけでもないので、理解が難しかった……
なんとなくわかったのは、アメリカは軍需による好景気にわいておりどちらかというと溢れた労働者の環境整備が追いつかなかったということ、労働力不足ゆえに差別がしかたなく解消される場面があったこと(それくらい根強い、とくに黒人差別)、娯楽もあったこと、とはいえ配給制がとられたものもあってそうなると闇取引は発生すること、配給制を成り立たせるために不合理な統一がはかられることもあったこと、なんだかんだいって戦争が終わることが望まれていたこと、などです。
とにかく好景気だったらしいのが、私の知ってる戦争とのギャップでした。

以下、気になったこと引用。

パールハーバーの後、ハリウッドがまず示した反射的対応が、時宜に適した映画のタイトルを急拠登録しておくことであった。それには打算があったので、著作権としていざという時のために保存された。
213ページ

まずそこなの、思考がハードすぎないか?権利社会だから?

“買いだめ”は確かに悪い。(略)自分の取り分よりも余計に取るものには、確かに恥の名がつく。大統領夫人は、この問題を利用しようと考えた。そして掲げたのが、「隣近所の人があなたについて知っているのは、素晴らしいことばかり」という微妙な言い回しの言葉である。
357ページ

どこの世界でも、五人組的な制度は有用。相互監視1番怖い!にしても、訳の問題か、微妙な言い回しが微妙すぎてよくわからない。原文を知りたい。

ふつうの人間にとって戦争の影響とは、ガソリンの配給制、灯火管制、警戒管制、家政婦不足、食糧不足等であった。つまり、戦前に比べれば自宅で過ごす時間が多くなったと思われる。確かに、映画、ナイトクラブおよびボーリング場の入場者数は記録を更新していた。これは、住民が遠出をせず、住居に近いダウンタウンの娯楽施設を利用したことを物語る。
394ページ

ボーリングしてたんだ?!と驚いた。勝利してる国ってそんなもんなのか、そういう国だから勝てたのか。

世界情勢、国内状況ともに先行きの見通しがたたない戦時の不透明性のためもあって、占星術が流行した。特に失恋問題に対する占いとアドバイスが人気であった。
445ページ

占うの、失恋問題なの?!という驚き。これはもしかしたら文章の癖というか書き手のノリなのかもしれないが。


他にも、職場環境改善のストライキがおこなわれてあたり、ナイトクラブで遊んでいたり、過度な規制に抵抗したり(そして弱くなる規制)、全然「欲しがりません勝つまでは」の世界観じゃなくて驚きました。国の言うことを聞かねばという姿勢があまり見られないように思えたのは国民性でしょうか。先述の通り、勝ってる国はこんな感じなのか、こんな国だから勝てたのか、いろいろ複雑な気持ちになりました。

この本をざっと読んで、アメリカがどうこうの前に、日本国内がどういう状況だったのか、知ってるようで知らないかもな〜と思いました。火垂るの墓のイメージしかない。間違ってはないんでしょうが、一足飛びに火垂るの墓になったわけではないと思うので、もうちょっとその辺を知ることができたらいいな。次はそういう本を探してみようと思います。

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究極の2択については、今もときどき考えてしまいます。

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