日記(2022/07/12) 「言語が違えば、世界も違って見えるわけ / ガイ・ドイッチャー」読了 #まじ日
「言語が違えば、世界も違って見えるわけ / ガイ・ドイッチャー」読了。
ホメロスの色彩表現変じゃない?→もしかして昔の人って色彩を感じる器官が発達してなかったのかも?というかみんな色弱?→いやいやそういう話ではない、
ところで、言語の複雑さって知性や思考の複雑さと比例するんだよね?→そんなことはないし、母語にないからといって認識できないというわけではない、借用可、
じゃあ言語って思考に影響なし?→というわけではなく、繰り返し着目する/しないことによる文化的影響(後天的影響)が大きい、が、今のところ科学的に証明できてそうなのは、空間的な位置把握、文法のジェンダー特性(いわゆる女性名詞、男性名詞的なこと)による連想、色の把握 だよ
みたいな話だったと読み取った!が、違うかもしれない!
違いが認識できるから違う言葉が当てはめられているのではなく、違うものとして言葉を反復するから演繹的に認識にも線が引かれる、というのは、おもしろい話だなと思いました。よく言う、イヌイットは雪を表す言葉がめっちゃある、みたいな話も、だから何?ということを掘り下げ、相関と因果を正しく掴もうとすると、かなり難しいんだなという印象を受けました。雪のセグメントが得意だから雪を表す言葉が多いわけではない、が、雪を表す言葉の使い分けを繰り返すことによって認知側への影響はあるかもしれない。ないかもしれない、もしくは別の要因かもしれないが。
認知、認識を科学的に証明すること、実験計画が、まじで果てしなそう……と思いました。
文中にもあったけど、これを人がどう見ているかを示すって大変です。私が見ている赤と、あの人が赤だと言っているものが違う可能性はありますが、証明する術がありません。
最近は脳の反応スピードなどを見て、思考や認知を推測するようです。
色を判別する際に、脳内で一回言語をかましてる可能性があるというのもおもしろかったな。
言葉が思考に与える影響、ひいては社会に与える影響は興味があるので、難しかったけど、興味深く読みました。難しかったけど、読みやすかったです。翻訳がうまい気がする。
雑学的な話をすると、日本の青信号は、諸外国より、青みがかった緑らしいです。「青」(=文化的な識別)に色を寄せようとしたものの、世界基準があるから、これは緑と呼ばれるものの中でギリギリ青に見える緑を選択しているらしい。これは完全にトリビアです。
女性名詞と男性名詞とかさ、不思議なもんだよな。もともと3つ(女性、男性、中性)以上あったものが、1つ減るとなくなった分がどちらかに彫り込まれるから規則性がぐちゃぐちゃになるけど、2つに減ると逆にシンプルになるというのも、なるほどなーと思いました。そもそも言語学における「ジェンダー」は「類型」以上の意味を持たない(が、1番頻出する類型が男性/女性)ということも、はっきりわかっておかないと読み間違えそう。
世界にはいろんな言葉があるんだなーということも単純におもしろかったです。
なんか間抜けな感想だけど。
以上!
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