日記(2021/03/28) #まじ日

「その可能性はすでに考えた / 井上 真偽」読了。ミステリは基本的に先が気になるし、気になったことは解消されるし、起承転結はあるし(各要素の繋がり方や結の好みはあれど)、感情が揺さぶられにくいし、あんまり何も考えずに読むのに適してるなと思う。真面目にトリックを暴こうと思って読んでないからだとも思う。
本著は少し不思議な構成で、ありえない事件が起こるあらゆる状況を否定することで、それが奇跡だと証明する話が軸になっている。浮世離れした強烈なキャラクターは映像的で好みが分かれそう。わたしは、こういう感じは特別好きではないが、許容できる範囲だなと思った。最後の最後に、主人公が(比喩的に)刺されるところは唸った。前述のように、あまり考えずに読んでるので、矛盾を指摘したり、詳細をイメージすることはできないが、結局すべてゾンビのせいだよ⭐︎ってなるよりよっぽど誠実でおもしろかったなと思う。

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